引越しや転勤などにより、一戸建てが空いてしまうとき、賃貸に出せるのはマンションだけではありません。一戸建ては一戸一戸が物件ごとにユニークであるため、似た物件が少なく適切な賃料設定を見定めるのが難しいことや、その後の運用においても、マンション以上に戸別の事情を考慮しなければならず注意点が多いといったことから、マンションを貸し出すことに比べると、実は多少なり難度が上がる部分もあるのですが、一戸建ての賃貸そのものは、決して「不可能」というほど難しいことではありません。むしろ、家が空く期間がだいたい2年程度以上あるならば、一定期間だけの貸し出しも行えるので、積極的に選択肢へと加えるべきでしょう。一戸建てを貸し出すのは「何となく難しそう」「不安だ」と感じている方は、一度ためしに賃貸管理会社に相談してみることをおすすめします。いきなり個人で大家業をしようとすると、覚えなければならない知識も多く、やはり難しい場合があるかも知れませんが、例えば当社のような戸別の賃貸管理を得意としている賃貸管理会社のサービスを活用するなどすれば、そうした会社はたとえ一戸建てであっても取り扱い実績が多いということがあるため、物件オーナー本人はそれほど頭を抱えるようなこともなく賃貸経営が行えてしまいます。一戸建てを貸し出せば、家賃収入が入るだけでなく、さまざまなメリットが得られます。
ただし一方で、賃貸にはリスクも存在します。しっかりと賃貸のリスクを理解し、準備をしたうえで貸し出すことが大切です。この記事では、一戸建てを貸したい人向けに、メリットやリスク、リスクへの対策などをまとめて解説しますので、ぜひチェックしてください。
空いた一戸建てを貸すことで、①家賃収入を得られる、②必要に応じて住居に帰ってくることができる、③空き家のままにしておくよりも劣化を防げる、といったメリットがあります。それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
毎月の家賃収入が入ることは、一戸建てを貸すことで得られる大きなメリットです。家賃収入が入れば、住宅ローンの返済資金や生活費、子どもの教育費などとして使えます。ただし、安定した家賃収入を得るためには、所有する一戸建ての状態に合わせて、適切な賃料を設定しなければなりません。
多くの家賃収入を得たい気持ちはあると思いますが、賃料を高く設定しすぎると入居者が集まりにくくなります。自分だけで適切な賃料を決めるのは難しいため、戸別の賃料を適切に見定めることができる、信頼のおける賃貸管理会社を見つけることも重要です。賃貸管理会社と相談しながら、所有する一戸建ての築年数や間取り、周辺環境など、さまざまな点を考慮して、適切な家賃を設定しましょう。
しかし、住宅ローンの返済が残っている場合、一戸建てを貸して家賃収入を得ることがそのままでは行えません。一般的な住宅ローンは、自分が住む家を購入するためのローンだからです。住宅ローンが残っている状態で一戸建てを貸し出したいときは、利用している金融機関に相談してみましょう。転勤などやむを得ない状況の場合、現在の住宅ローンの契約内容のまま貸し出しを許可してもらえるケースや、契約内容を変更することで貸し出せるケースが多いです。また、金利は高くなりますが、不動産投資用のローンに借り換えることで貸し出せる場合もあります。どの対応を取るにせよ、金融機関に相談せずに一戸建てを貸し出すのは契約違反となります。一括返済を求められる可能性もあり、避けるべきです。
必要に応じて賃貸を止めることで、再度家に帰ってこられることも、一戸建てを貸し出すメリットのひとつです。とくに転勤などの理由で一時的に離れるだけの場合は、売却よりも貸し出しを積極的に検討するべきでしょう。転勤が終わったタイミングで、住み慣れた我が家での生活を再開することができます。
ただし、将来的に自分で住む予定がある場合は、賃貸借契約の際の契約方法に注意しなければなりません。一戸建てを貸し出す際の一般的な契約方法は、普通借家契約や定期借家契約が多く用いられていますが、転勤中などに限って貸し出す場合は一時使用賃貸借契約が適しています。それぞれの契約方法の解約時における特徴は以下のとおりです。
(1)普通借家契約普通借家契約を結ぶと、基本的には入居者側の住む権利が優先されるため、簡単には退去してもらえません。転勤が終わったタイミングでは、帰ってこられない可能性が高いです。普通借家契約においては、契約期間中はもちろん、契約更新時にも、入居者側の「住み続けたい」という意向が優先されてしまいます。特別な事由があれば解約できますが、「転勤が終わったため退去してほしい」という理由では、入居者がたまたま退去したいタイミングで合意を得られるということはあるかも知れませんが、基本的には解約できません。
(2)定期借家契約定期借家契約を結べば、契約期間が終了した時点で退去してもらえるため、普通借家契約と異なり、計画的に自宅に帰ってきやすいです。ただし、帰りたくなったからと言って、急に退去してもらうことはできません。解約を行うときには、契約に基づいて6ヵ月前までに、「期間の満了により賃貸借契約が終了する旨」を入居者に対して通知することが必要です。
(3)一時使用賃貸借契約一時使用賃貸借契約の場合、この契約を用いた目的が果たされることで、解約のための特別な理由がなくても所有者側から契約解除が行えます(その代わりに、契約を結ぶためには「転勤」などの限られた目的が要ります)。また、契約期間を事前に定めないことが可能なため、転勤などを終えることが決まってから通知を行い、3か月後に入居者に退去してもらうことが可能です(「経過するまでは借主が家を借りていられる」という契約の保証期間のみを設けることが一般的です)。
一時使用賃貸借契約は、所有する一戸建てを、特殊な事情から一時的に貸し出したい場合には最適な契約方法といえるでしょう。
実は空き家のままにしておくより劣化を防げるということも、一戸建てを貸し出すメリットといえます。そこに誰も住んでいないからといって、住宅はずっときれいな状態を維持できるわけではありません。家を空けてしばらく通風・通水が行われないと、床や壁、配管などが通常よりも早く劣化してしまいます。空き家で雨漏りが発生して長い間気付けないケースや、寒い地域においては、水道管が凍結して亀裂が入ってしまうというケースもあります。特に庭付きの戸建てでは草木の繁茂や虫の発生で隣家に迷惑がかかるようなこともあり、劣化した家を放置しておくことで、ひどい場合には倒壊のリスクもあります。現在では「空家等対策特別措置法(国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html)」というものがあるため、そうなる前に行政から改修や取り壊しを命じられるようなこともありますが、行政からの注意喚起のための助言や指導、あるいは命令といったがなくとも、数ヶ月から半年以上や年単位といった空室状態は基本的にリスクが高いと言えます。
一方、一戸建てを貸し出せば、入居者が雨漏りなどに気付いて連絡してくれるのはほぼ間違いないことです。換気も自然に行われますし、水回りも生活の中で使われます。設備に生じたさまざまなトラブルに早めに対処できることでも住宅を長持ちさせられるでしょう。空き家のままにしておくよりも劣化の防止につながるのです。空き家のままにしておかないで、賃貸を行い誰かに住んでもらうということは、収益を生みつつ劣化から家を守ることにもつながる、資産の有効な活用方法です。
一戸建てを貸すことにはメリットもありますが、家に傷が付いてしまう、近隣トラブルが発生する、家賃を滞納される、といったリスクもあります。ここでは、一戸建てを貸す前に知っておきたい4つのリスクについて解説しますので、事前に確認しておきましょう。
入居者が住まうことによって家に傷や汚れが付いてしまうことは、一戸建てを貸し出すリスクのひとつです。使用状況によっては、壁に画鋲や釘の跡が残る、ペットやたばこの臭いが付く、といった可能性があります。原状回復(契約を終えて明け渡された家を貸さないでいた場合の元の状態に近づけられるように直す)に当たって、通常に暮らしていて生じる劣化などを直す場合は自費での負担になりますが、一般的に、通常使用の範囲を超えた傷や、故意や過失による傷の修復費用は、入居者に負担してもらえます。どこからどこまでが入居者負担なのかは国土交通省のガイドライン(国土交通省「「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html)に倣うことが一般的です。また、賃貸を行うときには、居住にあたってのルールや原状回復に関する取り決めについてといったことを、賃借を認めるための条件として契約書に予め記載しておきます。そのうえで、退去時の精算に備えて入居前の家の状態(一戸建てであれば庭なども)は撮影などで記録、退去時には明け渡された住まいを改めて確認します。
ペットやたばこなどは賃貸条件として禁止することができますが、誰がどのように住んでいても予期せず家に与えてしまう損傷というのはあり得ることですし、また、どういった方がどのような住み方をされるのかは入居者審査だけではコントロールしきれない部分もあるため、予想外の傷や修復できないような傷が付いてしまうリスクが賃貸には存在します。また、修復費用を支払ってもらうのに苦労する、交渉がうまく進まずに支払ってもらえない、被害の規模によっては支払いの能力が足りない、といったリスクも存在します。問題をフェアに速やかに解決することが難しくなったり、原状回復が進まずに、自身や次の入居者の再入居の時期が遅れてしまったりすることがあります。所有者と入居者だけで契約をしていると問題が起こったときの対処が難しいため、賃貸管理会社のサポートを受けながら賃貸運営を行う一戸建てオーナーは多いです。オーナーが入居者と直接契約を結ぶのではなく、オーナーは賃貸管理会社と契約を結び、その賃貸管理会社が入居者と契約を結ぶ方法(転貸やサブリースとも言います)にすることで、オーナーのリスクを軽減できるような賃貸管理サービスを提供している当社のような賃貸管理会社も存在します。転勤中の賃貸では、何かトラブルがあったときでも、遠隔地にいて直接の対応が難しいようなことも多いため、転貸を用いるメリットはより強いものになります。
一戸建てを貸し出している間に、トイレや風呂などの設備の修繕費が発生する可能性があります。入居者が生活している間に通常利用や経年劣化によって壊れた設備については、もともと使えていたものは契約期間中も使い続けられるように所有者の責任で修理しなければなりません。通水・通気(設備によっては通電)が行われないことで劣化するものがあるので、家を貸さずに空けていても、再び家に帰ってくるときには元通り使えるようにするのに何かしらの修繕費がかかることは多く、賃貸で直さなければならないような設備は、自分が住んでいる間でもやはり普通は直していくようなものが多いため、賃貸中の修繕について費用の面で高いリスクがあるということではないのですが、入居者から状況を聞き出して修理のための業者の手配をすることや、本当に自分が費用を負担しなければならないことなのか判断するといったことが、賃貸経営に慣れていないと難しいことかも知れません。賃貸管理サービスの中には、こうした賃貸運営に必要な業務を代行したり、設備トラブル発生時の費用を賃貸管理会社が部分的に負担するような保証がついていたりするものがあるので、そうしたサービスを利用して賃貸を行った方が、楽に安心して賃貸経営が行えます。設備に故障や不具合が起こる頻度は設備の耐用年数や家の築年数といったことで変わってきますが、自分が住んでいないからと言ってまったく気にしないでいると、何かの拍子に思わぬ費用や手間が必要になることがあるので、賃貸を行うのであれば念頭においておくと良いでしょう。
近隣トラブルの発生も、一戸建てを貸し出す際のリスクの一つです。入居者によっては、騒音やゴミ出しのマナーなどが原因で近隣住民への迷惑となってしまう恐れがあります。非常に稀なことですが、自分が住んでいる間に築いてきた良好な人間関係にひびが入ってしまうような可能性もゼロではありません。当社の管理実績から、そのような近隣と入居者の間での何かしらのトラブルに陥る可能性を見積もるとすると、かなり大まかな概算ではありますが、大きな問題に発展せずに解決したものも含めて大きく見積もったとしても0.1%~0.5%ほどといった可能性だと思われます。もちろん具体的な問題として相談があったものしか把握できていない中での概算ですので、実は困っていたという人の割合は潜在的にはもっとたくさんいたと思われます。また、当社の場合ですと、入居者募集において、法人集客の独自のルートもあるなどすることで多少なりリスクが軽減されているかも知れません。そのため、一般的な賃貸の水準ということで考えるとすると、もう少し高い確率のリスクになるかも知れません。しかし、いずれにしても入居者審査で事前に分かることは限られているため、賃貸経営を行うのであれば、こうしたリスクを完全に回避することは難しいと言えるでしょう。
オーナーがこうしたトラブルにすべて自力で対処するのはかなり大変なことなので、事前に避けられるトラブルを避けるための入居者審査、発生したトラブルをスムーズに解決するためのサポートといった面でも、賃貸経営は賃貸管理会社へ依頼するのがおすすめです。
家賃の滞納も一戸建てを貸し出す際のリスクのひとつです。冒頭において賃貸のメリットを3つ挙げましたが、やはりその中でも「家賃収入を得られる」ことは多くの人にとって、賃貸を行う上での最大の魅力に感じられることだと思われます。そのことが賃貸経営を開始する動機の全てという方も少なくないと思います。大切な資産を貸し出したのに、家賃収入をまるで得られないのであれば、わざわざリスクを負ってまで賃貸を行っている意味がありません。近隣トラブルが起きてしまった場合と同様で、賃貸経営を自主管理によって行っている場合には、家賃の回収も自分で行う必要があります。このとき、入居者次第ではスムーズに支払ってもらえなくなってしまうということがあり得ます。
家賃滞納のリスクを回避するだけでなく、回収の手間やストレスを減らす役割も賃貸管理会社にはあります。通常時の家賃回収はもちろん、滞納が発生したときの対応までまとめて委託することができます。利用する賃貸管理サービスによっては、滞納分の家賃の支払いを賃貸管理会社が保証するものもあります。
一戸建てを貸すことによるリスクを知ると、賃貸に出すのが不安になるかもしれませんが、ここまでの個々のリスクの説明の中で折々触れてきたように、ほとんどのリスクは賃貸管理サービスを利用することで大幅に軽減することが可能です。選ぶサービスや業者にもよりますが、賃貸経営の業務と言える部分もほとんど「おまかせ」してしまうことができるようなサービスも存在しているため、オーナー自身は実はそれほど多くのことに注意しなくても、比較的簡単かつ安全(ローリスク)に賃貸経営できてしまうようなことも多いです(ちなみに、当社のサービスはもともとリロケーションを目的に転勤者向けとして作られたものから多様な賃貸管理のニーズに対応できるように発展させてきたものですので、まさに賃貸が初めての方でも安全、ほぼすべてが「おまかせ」ということをかなり重視したサービスになっています。また、元々がそうした「家を買った当初から賃貸をするつもりではなかった」方向けでもあったため、一般的な賃貸管理の会社と比べて、「投資用でマンション一棟をまとめて賃貸管理」といったことよりも、戸別賃貸と呼ばれる一軒ずつの取り扱いが非常に多く、一戸建ての家を賃貸管理している割合も当社はかなり多い方だと思われます)。利用する賃貸管理サービスによっては実はそれほど難しくない賃貸経営ですが、賃貸経営には自主管理という選択肢もありますし、利用するサービスの価値を見定めることや、信頼できる業者を選定するためにも、リスクの回避や軽減の方法への理解も深めておきましょう。ここからは、ここまでに挙げたそれぞれのリスクへの対策について解説を行います。
「家に傷や汚れが付いてしまう可能性がある」の項目で前述したことの繰り返しではありますが、大切な一戸建てに傷が付いてしまったときのリスクを抑えるためには、原状回復に関する項目を契約書に盛り込んでおくことが重要です。原状回復の費用負担割合や、どこまで原状回復を求めるのか、などを契約書にしっかりと記載しておきましょう。また、敷金という形で、入居者から事前に費用を預かっておくことも重要です。敷金は、家賃の1?2ヵ月分程度とするのが一般的です。敷金を預かっておけば、通常使用の範囲を超えた傷の修復費用として必要な分の金額は、預かったお金から使うことができます。
賃貸管理会社に賃貸運営の委託を申し込むと、賃貸借契約の契約書も説明しながら作ってもらえますが、そのときもどういう条件になっているかは確認し、気になったところは質問を行い、要望などがあれば伝えておいた方が安心です。恐らく多くの賃貸管理会社では、原状回復の範囲や、費用負担の区分について、「オーナーと入居者の間でどちらが負うべきか」といったことによる衝突を避けるため、前述のガイドラインに基づく説明ができるような、当社とも同様の体制を整えています。自主管理によって賃貸を行う場合も、基本的にはガイドラインに則して精算の交渉を行えるようにしておくとスムーズに話をまとめやすいと思われます。また、これも繰り返しになりますが、貸す前の状態をきちんと記録しておくことはとても重要です。分譲マンションであれば、記録するのは専有部である部屋の内側が中心になりますが、一戸建てであれば、門扉や庭、塀など、そのほかの設備の状態も丁寧に記録しておきたいところです。どちらの負担かということがスムーズにまとまらないことで、原状回復までが長引き、例えば次の入居者募集を開始しづらくなるといった二次的なリスクも存在します。当社サービスの場合、そうしたリスクを軽減するために「退去査定支払保証」というサービスがあります。これは、入居者の支払い有無に関わらず、損傷査定金額(ガイドラインに沿って算出を行った、入居者に支払いを請求できるであろう金額)について一定額までの支払いを保証して、次の賃貸募集開始やオーナー自身の再入居もスムーズに行えるようにするものです。ガイドラインに従っていても、入居者の方になかなか納得してもらえないというようなこともあり得るため、こうした保証サービスも活用すると、より安心して賃貸経営が行えます。
賃貸管理会社を選ぶ際には、どういうことまで対応してもらえるのか、サービスの内容を確認して、さまざまなトラブルにも対応してもらえる、サポートが充実している賃貸管理会社を選ぶことをおすすめします。サービスが手厚いほど手数料も多少高くなりがちではありますが、転勤などで遠方へ発つ方や、賃貸経営が初めての方にとっては特に重要なことです。ここまでで書いてきた通り、一戸建てを貸し出すことには入居者に関するリスクもあり、請求した原状回復のための費用を支払ってもらえず精算を完了できない、騒音やゴミなどにより近隣住民へ迷惑がかかる、なかなか退去してもらえない、といったトラブルが、これらはいずれも滅多に発生しないことではありますが、可能性としては確かに存在します。解決するためには、多くの場合で入居者との交渉が必要になりますが、専門的な知識や経験がない場合、どれくらい強く求めることができるか、どういう説明をすれば納得してもらえるか、互いのためにほかに何か良い解決策はないかといった判断は難しく、スムーズに進まないケースもあるでしょう。
賃貸管理会社を利用しておけば、修復費用の未払いや退去の交渉を代行してもらえたり、近隣トラブルの解決をサポートしてもらえたりします。こうしたトラブルはいずれのケースもそうそう頻繁に起こらないことですので、個人ではなかなか経験する機会がないようなことです。長期にわたって多くの案件を取り扱ってきた賃貸管理会社であれば、豊富な経験則や専門知識を持っているため、自分で必要となる知識を調べながら対応するよりもずっとスムーズにトラブルを解決してくれるでしょう。どういうトラブルなら対応してもらえるのか、トラブル対応は料金内なのかオプションなのか、といったポイントは賃貸管理会社によって異なるため、依頼する前に確認しておくことが重要です。ちなみに、万が一入居者が退去してもらえなかったときのための保証サービスというものも存在します。
賃貸経営を行う場合、ある程度までの修繕費は支払えるように用意しておきましょう。賃貸管理サービスを使う場合、修繕費の一部を保証するようなサービスもあるため、こうした急な出費の心配もある程度まで軽くできますが、自主管理であれば特に、家賃収入の一部は積み立てておくなどすると安心だと思います。入居者が普通に生活していても、契約期間の数年の間に建物や設備に関する問題が発生する可能性は十分にあります。キッチンやトイレの不具合や、屋根や外壁からの水漏れなど、通常の使用や経年劣化によるものは、賃料分の機能を果たさせる意味でも所有者の責任で修理しなければなりません。対象の設備や不具合の状況にもよりますが、復旧までが長期化すれば、入居者の生活に支障をきたすことにもなりかねません。そのため、当然放置しておくことはできません。また、仮に入居者の方がそれほど慌てていないような状況だったとしても、不具合が生じた箇所によっては、時間の経過で状態をますます悪化させてしまい、大切な一戸建ての資産価値にも深刻な影響を与えてしまうような危険も潜んでいます。そうした意味でも、やはり修繕はスムーズに行いたいところです。賃貸管理サービスを利用していると、賃貸管理会社が入居者から状況をヒアリングし、どれくらいの緊急性かによって、オーナーへの報告や業者の手配など、解決に向けてスムーズに運ぶように対応してもらうことができ、精算に関しても後から行えるようなことがあるため、今すぐ費用が払えないといけないということはあまりないことかも知れません。しかし、そうしたサポートが期待できない自主管理などを行う場合や、耐用年数を過ぎた設備が物件内にたくさんあるような場合は特に、急な出費に備えて、ある程度の額までは運用資金を積み立てておいた方が安心です。
入居者に家賃を滞納されるリスクを避けるためには、家賃滞納保証のある賃貸管理会社を選びましょう。家賃滞納保証が付いていれば、万が一、家賃滞納が発生した際に、賃貸管理会社が代わりに支払ってくれます。入居者が退去するなどでなければ家賃収入が突然なくなる心配もありませんし、入居者へ支払いを催促する手間もかかりません。サービスの説明を受けた際には、家賃滞納があった時にはどうなるかといったことも確認しておきましょう。
ここまで、一戸建てを貸し出すことによるリスクとその対策を紹介してきましたが、一方で、もしも貸し出さずに空き家のまま放置しておいたときには、また異なったリスクが存在します。また、一戸建てを空き家にするリスクについては、分譲マンションの一室を居住者なしで空けておく場合とは異なった固有の事情もいくつか存在します。そこで、ここではそうしたことも含めて、一戸建てを貸し出すなどせずに、そのまま空き家にしておいたときのリスクを3つ紹介します。確認しておきましょう。
一戸建てを貸すことのメリットの一つとしても触れましたが、家は住んでいなくても少しずつ劣化してしまいます。もちろん、住んでいても居住者の使い方や、手入れ次第でも壊れたり傷んだりすることはありますが、しばらく人が住んでおらず手入れが行われない家に関しては、通気がないことで湿気がこもった結果、湿気そのものやカビなどの影響から、壁・床・畳・柱といった様々な部位に悪影響を及ぼすことや、「排水トラップ(水道管に設けられている折り曲げた管に水を貯めておくことで害虫・害獣の侵入を防ぐ蓋にするための構造)」において、通水がないことでその内部の水が蒸発し、虫やネズミといった生き物の侵入を許してしまうといった問題が起こります。また、雨漏りができてしまったときなどが具体的で分かりやすいのですが、初めは小さな影響だった問題が、気づくまでに大きな影響となり、取り返しがつかないような大問題になっているといった恐れもあります。庭付きの一戸建ての場合だと、放っておいた間に庭の環境の変化が建物や隣家に悪影響を及ぼさないかも心配です。建物や設備の劣化や損傷といったことを防いだり、被害を小さくしたりするためには、定期的な点検や換気といったことのために、住んでいない家でもある程度のメンテナンス費用をかけなければなりません。
転勤などで遠方に引っ越す場合、空けている間を自分で管理するのは難しいため、定期的に巡回して点検してくれる空き家管理サービスなどの利用を検討するのが良いと思います。しかし、一戸建てでも、家を空けている期間が十分あるならば、空き家のために維持費をかけ続けるだけにするよりも、その間は誰かに住んでもらうことで、家賃収入も得られた方が、多くの場合でメリットが大きいと思われます。入居者がそこで生活することによって自然に行われるメンテナンスにも期待しつつ、家賃収入も得られるので、仮に賃料が高額でなかったとしても、得られた収入の一部は費用を要するメンテナンスにも充てることができ、結果として空けっぱなしの状態よりしっかりと資産の価値が守れるといった考え方もできます。空き家のままにしないで家を賃貸に活用するためには、基本的には一度ほとんど一通りの家具を家の外に出してから行う必要があるので、場所がないときはトランクルームなどのレンタルを検討するのも一つの方法です。そういったことも含めて、どうすれば貸し出せそうかといったことを賃貸管理会社に問い合わせて相談してみることも可能です。
近隣トラブルにつながる可能性があることも、空き家を放置しておくことで生じるリスクのひとつです。一戸建ての場合は特に、分譲のマンションとは異なり、共有部があって、マンション管理会社が入っていてというわけでもないので、空き家のまま放置しておくことで、ゴミを不法投棄されてしまったり、庭の木や雑草が生い茂ったりする可能性が生じやすいです。すると、ゴミの悪臭や草木の侵入が原因で、近隣住民へ迷惑がかかってしまうため注意が必要です。
また、家を空けたために目が行き届かず、メンテナンスが行われなかったことで、外壁や屋根、門扉やブロック塀などが劣化して破損してしまうことなどが考えられます。このことも、マンションと比べて一戸建ての空き家では特に重要なことです。もしも仮に、劣化した部材が飛散したことにより、通行人がけがをしてしまったり、近隣住宅に傷が付いてしまったりした場合には、損害賠償請求をされてしまうような恐れもあります。人が住まない空き家であっても、しっかりと管理を行わないと、そこには家や敷地の中だけでなく、周囲にまで悪影響を及ぼした結果として、自身も思わぬ損失を被るようなリスクが存在します。
不法侵入される可能性があることも、空き家のままにしておくリスクといえるでしょう。この点も、マンションに比べて、一般的に戸建てのリスクが高そうです。もちろん戸建ては各戸で状況が全然異なり、マンションにしても階層や建物の造り、管理体制といったことで違いがあり、一概に言えないという点はあるかと思いますが、やはりそれぞれの侵入のしやすさ=リスクの大きさには多少の開きがあるようです(警察庁「住まいる防犯110番」侵入窃盗の発生場所別認知件数(令和元年)https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html)。
その家が空き家であるということは、人の出入りや郵便受けの状態などから意外と簡単にバレてしまうようです。しばらく誰も住んでいないと知られてしまうことで、不法侵入されてしまうこと、家に残していた物を盗まれてしまうこと、家具や窓などを壊されてしまうこと、そうした可能性が高まってしまいます。もちろん、誰でもそうなるということではなく、あくまでも一部の可能性としての話ではありますが、最悪の場合には、空き家にしていたことで、放火されてしまう、犯罪グループの拠点として使われてしまう、といったリスクもわずかながらに存在しています。
一戸建てを長期間空き家にして、管理しないでおくということは危うい点が多々あるため、避けた方が良さそうです。そこで、期間によっては、適宜メンテナンスで様子を見に行ったり、空き家管理サービスなどを利用して業者に巡回を依頼したり、といった選択肢もありますし、ほかにも事情によっては取り壊したり売却を考えたりした方が良いということもあるかも知れませんが、数年単位などの長期間にわたって家を空けなければならないときで、その家を資産として残したまま活用したいような場合は、賃貸を選ぶことがやはり多くなると思います。では、一戸建てを空き家のままにすることは避けて、実際に賃貸を始める場合にはどういったことから始めればいいのでしょうか。一戸建てを貸し出すまでには、家賃を含めた入居のための条件設定、入居者の募集や契約など、さまざまな業務への対応が必要ですが、賃貸管理会社に依頼すれば、基本的にはどの業務もサポートしてもらえます。自主管理による賃貸経営は覚えることも多く、個人としてそれなりの経験を積んでいないと難しいものです。ここまで読んでくださった方の多くは、これまで賃貸経営をされてきたことがない方だと思いますので、賃貸管理会社にサポートしてもらう場合の手順を中心に紹介します。
賃貸経営を行う上で、あるいは不動産の活用方法の一つとして賃貸経営を行おうか検討する段階で、その物件のオーナーが最初に把握しておきたいことは、その住居がいくらくらいで貸せそうかということです。そのため、多くの場合、賃貸管理会社に問い合わせる最初の内容は、「その家はいくらで貸せそうか」という賃料査定の依頼になります。賃料査定をしてもらうときに、併せて色々な分からないことを確認していくような流れが一般的です。なので、まずはその査定の依頼をぶつけるべき賃貸管理会社を探すところから始めます。既にそのようなことを何度か書かせていただいているため、「今更」ということがあるかと思いますが、当社自身が「リロケーション・ジャパン」という、名前もですが、社歴も35年以上と業界ではなかなかに長い賃貸管理会社であることをまずはお伝えしておきます(賃貸管理の中でもリロケーションという分野では国内で最初に事業を開始した会社でもあります)。リログループという一部上場のグループ会社に属し賃貸管理事業を取り扱っている会社です。そういうことなので、当サイトにたどり着いた方は、既に少なくとも一社、賃貸管理会社を見つけられています。早速当サイトからお問い合わせいただくことで、賃貸経営の第一歩を踏み出すことも可能です。
しかし、賃貸管理サービスを提供している会社は、もちろん当社だけではありません。「賃貸管理サービス」「家を貸す」などで検索を行い、調べていただいた際には、いくつかの企業が検索結果として表示されます。では、それらの中から大切な資産である一戸建ての賃貸管理を信頼して任せるに足る賃貸管理会社や、オーナーが考えている賃貸経営の方針や目的に合った会社を見つけるためにはどういうことを考えて選んでいけばいいのでしょうか。まず、賃料査定を申し込む会社についてですが、初めから一社に絞らなければならないわけではなく、複数社を候補として挙げて比較検討するようなことが多いです。あまりたくさんの会社に申し込むと、断るだけでも時間や手間が多くなりますし、どこの会社の誰がどういったことを言っていたかといった頭の整理も難しくなったりするため、候補の数に限度はありますが、賃貸経営が未経験であれば、数社程度は情報収集を兼ねて話を聞いてみることを客観的にはおすすめします(ぜひ信頼して「当社だけに依頼してほしい」ということも偽らざる本心ではございますが・・・)。というのも、一括りに賃貸管理会社といっても、規模や実績はもとより、企業の成り立ちに基づいて、サービスの提供や開発において重視していることが異なるので、得意・不得意、用途の合う・合わないというのが意外とあるものだからです。例えば、当社サービスを利用する場合だと、当社のサービスは転勤者を対象に戸別の賃貸管理を行ってきたのがルーツですので、リスクを負ってでも手数料を抑えて収益の最大化を期待するということには向いていませんが、小さな手間で、かつ低いリスクで、なるべく安定的な賃貸経営をしたいといったことや、期限付きでの賃貸管理といった特殊な条件であれば非常に得意としています。もちろん転勤中の賃貸管理では最大限に強みを発揮できます。投資向けのマンションやアパートをまとめて一棟二棟と賃貸管理することが少ない代わりに、一戸建ても含めた戸別の賃貸管理では国内でも有数の実績や経験があります。一方で、何年も賃貸経営をされてきた大家の方だったりすると、もっと管理やサポート、保証といった要素を削ってでもいいから手数料を安くして、リスク管理は自身で行い、とにかく利回りを最大化したいといったことがあるので、そうした投資目的に特化したサービスを提供しているような賃貸管理会社も別に存在します。当社にも投資に向いているプランというものはありますが、それでもそうしたものに比べると低リスクや安定経営を重視したサービスになっています。なので、そうした違いを理解する上でも、数社から話を聞いてみるということは、時間や手間がかかってしまいますが、その後の安心のためにも有意義であると考えられます。
初めての方は数社から話を聞いてみることをおすすめしましたが、たくさんの会社を目にしたとき、そこから賃料査定を申し込む会社を絞り込んでいきたい場合には何を比べたらいいのでしょうか。WEBサイトの印象、問い合わせたときの受け答えへの安心感、早めに連絡をもらえたところからというように、人によっていろいろな選び方があって、唯一の正解というのはないように思えますが、初めて賃貸経営に挑戦する方が情報収集も兼ねて話を聞くのであれば、例えばですが、①WEBサイトで見られる範囲でのサービスや、会社情報として見られる企業の規模などで、選ぶ数社の特徴には多少バラつきを持たせておく、②プランや保証が豊富な大手の話は少なくとも1社は聞いておく、といったことを方針にしてみてはいかがでしょうか。目的に合ったサービスを持って良そうな賃貸管理会社が明確に一社見つかったならそれで十分ということもあり得るので、絶対に気を付けるということではないのですが、似たような会社が多くて迷ったようなときに情報収集の効率を高めるには、サービスの面で個性が異なる会社にそれぞれ当たることと、一つの会社でたくさんのサービスの話が聞けるところに当たった方が良くなると思われます。しかし、とは言え、①は表面上も中身も似たようなものが多いということで、話してみるまで良く分からないということがあるかも知れません、②も初めての方にとって大手がどの会社で、プランもどこがたくさんあるかなどが分かりづらいことかも知れません。なので、これも例えばなのですが、全国規模でサービスを提供できている賃貸管理会社はある程度絞られてくるので話を聞いてみる。長期の賃貸と期間限定の賃貸を両方、あるいは売買なども取り扱っているところというのも限られてくるので優先的に話を聞いてみる。転勤専用の賃貸プラン(一時使用賃貸借契約)というのが気になるので取り扱っているところに聞いてみる。といったことでも良いと思います。当社サービスの場合で言うと、誰に対しても万能のサービスということではないので、お話をさせていただいたことで内容が合わずにお断りされてしまうということももちろんあるのですが、当社は保証サービスなどを豊富に取り揃えているため、賃貸管理ではどういうサービスがあると何に良いのかといったことを一通り確認されるのであれば、試しに話を聞いてみる一社に加えていただくことで、その後ほかのサービスの話が分かりやすくなったり、比べる基準にしやすかったりといったメリットがあります。
候補となる会社がある程度選べたら、早速賃料査定を申し込んでみましょう。机上査定や簡易査定と呼ばれるデータのみから行う査定は、申し込むと、早い場合は当日中など、すぐに教えてもらえることが多いです。注意点としては、賃料査定の結果について、基本的に高いから良いとか、安いから良いといったことでも、複数社の真ん中だから丁度良いということでもない点です。査定の結果が高いからと言って、実際に高い賃料で貸せるとは限らないからです。具体的に話を進めていく場合、実際に物件を見て行う訪問査定というのを行うことが多く、その際にサービスの説明を受けて、質疑応答といったことも行えます。査定額そのものよりも、査定額を基準として、オーナーの要望や周辺の状況から判断して、どういう理由からどういった賃料設定を提案されるか、説明が納得できる内容になっているかの方がより重要です。一戸建ての場合、マンションよりも似た取引の事例が少ない分だけ査定額がブレ易いので、業者ごとに大きな開きがあった場合には、理由を聞いてみるのも良いかも知れません。
賃料査定やサービス内容の説明を受けて、賃貸管理を任せられると判断した業者のサービスに申し込み、入居者募集を依頼します。入居者を募集する前には、家賃以外にも、契約方法や入居の条件といったことを決めておかなければなりません。前述のとおり、一戸建てを貸し出すときの契約方法としては、普通借家契約、定期借家契約、一時使用賃貸借契約が挙げられます。転勤で一時的に離れる期間だけ貸したい場合は一時使用賃貸借契約、戻ってくる予定がない場合は普通借家契約など、自分の状況によって最適な契約方法は異なります。賃貸管理会社とも相談して、目的に合った契約方法を選びましょう。
空室中の家賃保証が付いている一部のサービス(当社サービスはこの限りではありませんが、いわゆるサブリースとも呼ばれるものの多く)を利用する場合を除けば、家賃や入居条件については、基本的にオーナーの意向を元に決定されるものですが、賃貸管理会社の専門的な意見や知識を参考にすることも重要です。家賃の設定は高すぎても低すぎてもいけません。入居条件も厳し過ぎると賃料を得づらくしてしまいます。一戸建ての築年数や立地、リフォームの状況など、複数の要素を考慮しながら、相談の中で適切な条件を設定しましょう。
入居者をスムーズに確保するためには、適宜リフォームやハウスクリーニングを行いきれいな住みやすい状態にしておくことが重要です。オーナー家族の生活に合わせてパーソナライズされがちな一戸建てであっても、入居者の住み心地や使い勝手に大きな問題がないならば、必ずしも高額なリフォームを行う必要はありません。その一方で、床や壁に大きな傷がある、キッチンや洗面台などの設備が汚れている、といった場合は、借りる家を探して訪れた人の印象を良くするために、部分的にでもリフォームを行うことで、結果的にたくさんの家賃を得やすくなるということがあります。また、あまりにも個性的な物件だったりすると、その個性が売りになるようなものであれば良いのですが、場合によっては賃貸開始を機に一般的に使いやすいものに変えた方が、賃貸経営が安定しやすいといったことも、一戸建てではあるかも知れません。
どの程度リフォームを行えばどれくらい入居者が見つけやすくなるかという判断は専門知識がないと難しいため、賃貸管理会社の担当者にも意見や提案を出してもらい、相談しながら決めるのがおすすめです。リフォームを実施しない場合も、業者によるハウスクリーニングは基本的には行った方が良い結果につながるため、賃貸経営を行うのであれば、入居者募集に向けてほぼ必須となります。
契約方法や入居条件が決まったら、賃貸管理会社のネットワークを活用して入居者の募集を開始します。募集を開始すると、様々なメディアに入居者募集に関する情報が掲載されるようになります。内部や外観を撮影した写真や物件の特徴に関する情報を掲載することによって、その家の魅力をしっかりと伝えることが重要です。どういう載せ方にするかも基本的にはおまかせできてしまいますが、長く住んでいて気付く魅力などに思い当たったときには、賃貸管理会社の担当にも伝えてみましょう。限られた掲載スペースに全ての魅力を載せきることはできないかも知れませんが、もしかすると、実はそのことが家を借りたい人が探している情報ということがあるかも知れません。借りる家を探している人から応募があったときには、その入居希望者に内見をしてもらいますが、賃貸管理会社に鍵を預けておいて案内の対応をしてもらうことが一般的なため、基本的には所有者が立ち会う必要はありません。
内見後に入居希望の連絡が入ったときは、審査を経て契約を締結します。審査においては、入居希望者の勤務先や年収、保証人などを見ます。基本的には賃貸管理会社が審査もサポートしてくれます。表面的な情報から判断できることによって入居者の全てが分かるということはありえないことなので、入居者審査によって見つかるのは、どうしてもはっきりした問題だけですが、特に問題が見当たらないようであれば、賃貸借契約を結ぶことでいよいよ賃貸が始まり、家賃も入ってくるようになります。そのための契約書は賃貸管理会社に作ってもらえますが、大事なところなのでしっかりと説明を聞き、内容の確認を行いましょう。気になるところや心配になった箇所は遠慮せずに聞いて、納得ができた状態で署名や押印といったことを行います。
この記事では、一戸建てを貸すことによるメリットやリスク、その対策などについて、マンションなどの集合住宅とは異なる部分もピックアップしつつ採り上げ、最後は実際に一戸建てを貸し出すための手順を紹介しました。一戸建てを貸すことで、大切な資産に傷が付いてしまうのではないか、家賃を滞納されるのではないか、といった不安を感じる人がいるかもしれませんが、しっかりと準備をしておけば、リスクを抑えて家賃収入を得ることができます。
賃貸管理会社に依頼すれば、契約期間中の近隣トラブルや家賃滞納トラブルなどによるリスクもずっと減らすことができて、手間も随分と簡単にできてしまうので、しばらく空いている一戸建て、これから空いてしまう一戸建てがあるという、戸建て所有者の方は、活用方法の一つとして、まずは本当に良さそうなのか、試しに問い合わせてみるところからでも、ぜひ前向きに検討してみてください。不動産活用の知らなかったことを発見できるかも知れません。
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