海外赴任中に持ち家を賃貸に出したら確定申告は必要?税金・手続き・注意点を解説
更新日:
海外赴任を機に持ち家を賃貸に出す場合、管理費などを差し引いた「不動産所得」が年間20万円以上なら、日本国内での確定申告が必要になります。
1年以上の海外赴任では税法上の「非居住者」に該当しますが、日本国内にある不動産の家賃収入は、変わらず日本の課税対象となるためです。
出国後は日本での税務手続きが難しくなるため、事前に対策をしておかないと、無申告加算税などのペナルティが発生したり、逆に源泉徴収された税金の還付(戻り金)を受け損ねたりするリスクがあります。
本記事は海外赴任者が日本で正しく確定申告を済ませる方法を解説します。
「納税管理人」の仕組みから、住宅ローン控除の注意点、必要書類の準備まで、出国前に押さえるべきポイントが理解できる内容になっているので、ぜひ参考にしてください。
海外赴任、持ち家はどうする?
海外赴任、持ち家はどうする?
今すぐ無料で賃料査定 今すぐ無料で賃料査定
目次
1. 海外赴任で持ち家を賃貸に出している場合に確定申告は必要?
海外赴任中に持ち家を賃貸に出す場合、
家賃収入から必要経費を差し引いた国内の不動産所得が年間で20万円を超えるなら確定申告をしなければいけません。
ここでは、確定申告が必要になる判断基準と、
1年以上の海外赴任により「非居住者」に該当する場合の考え方を解説します。
1-1. 確定申告は家賃収入ではなく不動産所得で判断する
持ち家を賃貸に出して家賃収入を得た場合、家賃収入から必要経費を差し引いた利益は「不動産所得」として扱われます。
確定申告の要否は、家賃収入そのものではなく、不動産所得をもとに判断する点に注意が必要です。
たとえば、年間の家賃収入が多くても、以下などの必要経費を差し引いた結果、不動産所得が少なくなるケースもあります。
- 管理手数料
- 修繕費
- 火災保険料
- 固定資産税、都市計画税
- 広告宣伝費
- 管理費、修繕積立金
- 建物部分の減価償却費
- 住宅ローンなど借入金の利息部分(元本支払分は経費になりません)
そのため、海外赴任中に持ち家を貸す場合は、まず家賃収入と必要経費を整理し、不動産所得がいくらになるかを確認することが大切です。
なお、確定申告が必要になる具体的な基準は、居住者・非居住者の区分や所得状況によって異なります。1年以上の海外赴任で非居住者に該当する場合の考え方は、次で解説します。
1-2. 1年以上の海外赴任では非居住者に該当する可能性がある
海外赴任期間が1年以上見込まれる場合、出国時点から税法上の「非居住者」とされるのが一般的です。
非居住者とは、日本国内に住所を有しておらず、現在まで引き続き1年以上居所を有していない人を指します。
非居住者になると、国外勤務で得た給与については、日本の所得税が課税されないケースがあります。ただし、日本国内にある不動産を貸して得た所得は、国内源泉所得として日本で課税対象になります。
そのため、海外赴任中であっても、日本国内の持ち家を賃貸に出して不動産所得が発生する場合は、日本での確定申告が必要になるか確認しなければなりません。
なお、確定申告の考え方は、出国する年と翌年以降で異なります。
出国する年は、出国日までの「居住者期間」と、出国日の翌日から年末までの「非居住者期間」が同じ年に含まれるためです。
翌年以降に1年を通して海外勤務している場合は、国内源泉所得である不動産所得を中心に申告要否を確認します。
ケースごとの確定申告の考え方は、以下のとおりです。
| 区分 | 確定申告の考え方 |
|---|---|
| 出国する年 | 出国日までの居住者期間に生じたすべての所得と、出国日の翌日から12月31日までの非居住者期間に生じた国内源泉所得を合算して、確定申告が必要になる場合があります。 |
| 翌年以降 (1年を通じて海外勤務している年) |
日本国内にある不動産の賃貸収入など、国内源泉所得が基礎控除額を超える場合は、日本で確定申告が必要になる場合があります。 |
| 赤字の場合 | 原則として納税は発生しないため申告義務はありません。ただし、一定の条件(源泉徴収されている場合など)では申告によって税金が還付されます。 |
参考:No.1926 海外勤務中に不動産所得などがある場合[国税庁]
2. 海外赴任中に確定申告をしなかったらどうなるか
海外赴任中であっても、期限内に確定申告をしなかった場合には
「期限後申告」として本来納めるべき税額に加えて、無申告加算税や延滞税などが課される可能性があります。
ここでは、無申告加算税と延滞税などについて解説します。
2-1. 無申告加算税
無申告加算税は、確定申告の提出期限までに申告を行わなかった際に課されます。
税務署からの調査後に確定申告をした場合と、調査前に自主的に期限後申告した場合で税率が変わります。
調査後に確定申告をした場合、本来の税額が50万円までは15%、50万円超部分は20%、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税については、300万円超の部分については30%が加算税としての徴収対象です。
調査を受ける前に自主的に申告した場合は、5%に軽減されます。
ただし、以下の場合は加算税の対象になりません。
- その期限後申告が、法定申告期限から1か月以内に自主的に行われていること。
- 期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること。
なお、一定の場合とは、次の(1)および(2)のいずれにも該当する場合をいいます。
(1) その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
(2) その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税または重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。
参考:「No.2024 確定申告を忘れたとき」[国税庁]
なお、加算税の他に納付までの日数に応じて延滞税も追加徴収されますので、次でみていきましょう。
2-2. 延滞税
延滞税とは、税金の納付が期限に対して遅れることで課されます。金融機関の預金残高不足であっても、延滞税の対象になります。具体的には、本来納めるべき税額に定められた税率(年率)を乗じた金額が課されます。延滞の期間によって税率が変わり、期限後から納付するまでの日数が長引くほど金額が増えていきます。
納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までの分:税率7.3%
納期限の翌日から2ヶ月を経過した日以降の分:税率14.6%
参考:「No.9205 延滞税について」[国税庁]
税率は年率のため、下記のように計算します。
2か月以内の延滞分は下記(1)のとおり計算します。
(1) 本来支払うべき税額 × 7.3% × 延滞期間(完納までの日数) ÷ 365
2か月を超えて延滞した場合は(1)に下記(2)で算出した金額が加算される。
(2) 本来支払うべき税額 × 14.6% × 2か月経過以降の延滞期間(日数) ÷ 365
なお、特例基準割合というものが設けられており、状況によっては「7.3%」や「14.6%」より軽減される場合があります。詳細については国税庁のページでご確認ください。
参考:「延滞税の計算方法」[国税庁]
確定申告をしなかった場合は、上記のようにペナルティが課される他、意図的と判断された場合は、さらに税率が35~40%の「重加算税」を課されます。
滞納が続くと持ち家や財産の差押えをされる可能性もあり、悪質な場合は刑事事件にも発展するケースもあります。
確定申告を忘れてしまった場合、遅れた場合は速やかに確定申告を行いましょう。
3. 海外赴任で持ち家を賃貸したら税金はいくら?
所得税額は、以下のように課税所得金額を計算し、税率をかけて控除額を差し引くことで算出可能です。
- (給与所得+不動産所得+その他総合課税の所得)-所得控除=課税所得金額
- 課税所得金額×税率-控除額=所得税額
不動産所得は、賃貸経営で得た家賃収入から必要経費を差し引いて計算します。税率は、以下のように所得金額に応じて段階的に決められています。
| 所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円〜1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円〜3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円〜6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円〜8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円〜17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円〜39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
出典:国税庁|No.2260 所得税の税率
持ち家を賃貸した際の税金のモデルケースと総収入金額に該当する例、必要経費に該当する例を詳しく解説するので読み進めてみてください。
3-1. 持ち家を賃貸した際に課される税金のモデルケース
令和7年度税制改正により、令和7年分以後の所得税では、基礎控除の金額が見直されました。
海外赴任により非居住者に該当する場合、令和7年分以後の基礎控除はこれまでの48万円から58万円に変更となりました。
参考:令和7年度税制改正(基礎控除の見直し等関係)Q&A (3ページ)[国税庁]
ここではモデルケースとして、年間の家賃収入が240万円(月額20万円)、必要経費が100万円であった場合の所得税を計算してみます。給与所得やその他総合課税の所得は考慮しないものとします。
不動産所得=240万円-100万円=140万円
課税所得金額=140万円-58万円(基礎控除)=82万円
所得税額=82万円×5%=41,000円
総収入の240万円から必要経費の100万円を差し引き、さらに基礎控除の58万円を引いた82万円が課税される所得金額になります。
そして課税所得金額に所得税率の5%を乗じた41,000円が、実際に貸主が納税する所得税です。
また現在は、復興特別所得税として「41,000円×2.1%=861円」も支払わなければなりません。そのため、上記のケースで支払う税金は41,861円となります。
3-2. 総収入金額の例
賃貸経営における代表的な不動産収入は家賃です。
しかし、それ以外にも入居者から受け取ったお金は返還義務のある敷金や保証金を除き収入として見なされます。
例を挙げると、以下のようなものが収入となります。
◆ 家賃、共益費(管理費)
◆ 駐車場代、、駐輪場代、バイク置場代、車庫証明発行手数料
◆ 礼金、権利金、更新料、名義変更手数料
◆ 水道光熱費
このように、“収入”となるお金は総収入金額に算入されます。
確定申告の際に必要となるため、銀行口座への記帳や、領収書の控えの保管など、忘れないようにしましょう。
3-3. 必要経費の例
持ち家を賃貸する場合には、経費として申告可能なさまざまな支出について合計いくらになるかを計算する必要があります。対象となる支出の一例は以下のとおりです。
◆ 租税公課(固定資産税・都市計画税・印紙税)
◆ 物件管理にかかる費用(リロケーション会社へ支払う管理手数料なども)
◆ 賃借人募集にかかった広告宣伝費
◆ 減価償却費
◆ リフォーム・メンテナンス費用、修繕費
◆ 損害保険料
◆ マンション管理会社に対して支払う管理費、修繕積立金、駐車場使用料
◆ 借入金の利息(住宅ローン等)
上記以外にも、賃貸経営に関連して支払った支出は経費として認められる場合があります。確定申告の際に経費を正しく申告できることで、課される税金を抑えることができます。領収書などは必ず保管しておきましょう。

西山雄介【資格】宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
【ワンポイントアドバイス】
海外赴任中に持ち家を貸す場合、「査定上の月額賃料」がそのまま毎月手元に振り込まれるとは限りません。
借主が「法人(会社契約)」の場合、借主側が毎月の家賃から20.42%分をあらかじめ差し引いて国に納める「源泉徴収」の義務が生じるためです。
この場合、毎月の入金額が約2割減ることになり、住宅ローンの返済口座が資金不足になる恐れがあります。
事前に「実際の月々のキャッシュイン(手取り額)」と「確定申告による還付の見込み」を管理会社へ確認しておきましょう。
4. 海外赴任中の確定申告は納税管理人に依頼する
納税管理人とは、納税義務者に代わって、確定申告書の提出、税務署等からの書類の受け取り、税金の納付、還付金の受け取りなどを行う人のことをいいます。
海外赴任で外国にいる場合、わざわざ日本に戻って確定申告をするのは現実的ではありません。
そこで、海外赴任中に日本で発生した所得税の確定申告をするために確定申告を代わりにしてもらう「納税管理人」を選任します。
確定申告が必要になる場合は、海外赴任前に納税管理人を選任し、
所轄の税務署へ届出を行う必要があります。
4-1. 納税管理人の選任、申告方法
納税管理人は、できる限り納税者の納税地を所轄する税務署の管轄域内に住所等を有する者から選任することになっています。
参考:納税管理人の選任
納税管理人を申告するには、納税地を所轄する税務署に対して納税管理人を定めた時、または出国の日までに「所得税・消費税の納税管理人の選任・解任届出書」を提出します。
納税管理人の届出書は国税庁の下記ページからダウンロードができます。
納税管理人になる人に特別な資格は要りません。
ただし、納税者本人が作った確定申告書を代わりに提出してもらうだけではなく、代わりに作成してもらう場合には税理士に依頼する必要があります。
確定申告書の作成等は税理士資格を持つ人の独占業務と定められているため、有資格者以外は対応することができません。
注意点:家族を納税管理人にする場合
家族や友人を納税管理人に指定することは可能ですが、代行できるのは「作成済みの申告書の提出」や「書類の受け取り」までです。
確定申告書そのものを他人のために作成(代行)することは、税理士資格を持つ人だけの独占業務と法律で定められています。
知識のないご家族に書類作成まで任せるのは、税法上のミスやトラブルの原因となるため推奨されません。
ちなみに、「リロの留守宅管理」では、海外赴任中の貸主に代わって所得税の納税管理人となり、煩雑な還付申告手続きを丸ごとサポートするサービスを提供しています。
▶ リロの留守宅管理│特定確定申告サポートサービスの詳細はこちら
4-2. 確定申告のタイミング
海外赴任に伴う確定申告は、以下のように納税管理人の届出書を提出したタイミングによって異なります。
| 届出書の提出日 | 確定申告の方法 |
| 出国日までに納税管理人の届出書を税務署へ提出した場合 | 不動産所得が入った翌年の2月16日から3月15日までに、納税管理人経由で確定申告を行う |
| 出国日までに納税管理人の届出書を税務署へ提出できない場合 | 出国日までに自ら確定申告(準確定申告)を行う |
まずは、出国日までに納税管理人の届出書を税務署へ提出した場合、
不動産所得が入った翌年の2月16日から3月15日までに、納税管理人経由で確定申告を行います。
なお、海外赴任に際してリロケーションを行う場合は、この例に該当します。
一方、出国日までに納税管理人の届出書を税務署へ提出できない場合は、出国日までにいったんご自身の手で確定申告(準確定申告)を行う必要があります。
たとえば国内転勤などの関係で自宅をすでに賃貸していて、
その後海外赴任が決まったという例では、出国前に不動産所得が発生していたことになります。
そのため、その年の1月1日から出国日までに発生したすべての所得(源泉分離課税になるものを除く)を確定申告(準確定申告)しなくてはなりません。
また、1月1日から3月15日までの間に出国する場合も、前年分の所得に関わる確定申告をする必要があります。
タイミング次第では、早めに確定申告の用意が必要ということです。
このように、納税管理人の届出書を出国日までに提出していないと、思わぬ手間が発生することになります。
国内の持ち家を賃貸するのであれば、忘れない内に納税管理人の選定と届出書の提出準備を進めましょう。
海外赴任、持ち家はどうする?
海外赴任、持ち家はどうする?
今すぐ無料で賃料査定 今すぐ無料で賃料査定
5.海外赴任に伴う確定申告・税務手続きの具体的な流れ
海外赴任に伴い、日本への帰国や書類の郵送をその都度行うのは現実的ではありません。
そのため、出国前から赴任中、そして実際の申告期にいたるまで、あらかじめスケジュールと役割分担を把握しておくことが重要です。
ここでは、海外にいながら日本の確定申告を完結させるための具体的な3ステップを解説します。
5-1.【出国前】納税管理人を選定し、税務署に届け出る(実施:出国前まで)
海外にいる本人に代わって国内の税務手続きを行う「納税管理人」を決定し「所得税・消費税の納税管理人の選任・解任届出書」を出国までに税務署へ提出します。
海外にいながら確定申告を進めるために、出国前に済ませておきたい重要な手続きとなります。
5-2.【出国後・賃貸中】確定申告の必要資料を納税管理人に共有する(実施:毎年1月〜2月頃)
持ち家の賃貸が始まったら、日頃から収支データを整理しておきます。
年が明けたら、管理会社から届く「収支報告書」や、手元にある固定資産税の領収書、火災保険料の控除証明書などのデータを、海外から日本の納税管理人へメールやクラウド経由で共有します。
5-3.【申告期】納税管理人が代理で確定申告・納税(還付)を行う(実施:毎年2月16日〜3月15日)
確定申告の期間内(毎年2月16日〜3月15日)に、納税管理人が本人に代わって確定申告書を税務署へ提出します
(e-Tax、郵送、または窓口提出) 税金の納付が発生した場合は納税管理人が代理で支払うか、本人の口座から振替納税を行います。
逆に、赤字などで税金が戻ってくる「還付申告」の場合は、納税管理人を指定していると、還付金は「納税管理人名義の預貯金口座」へ振り込まれます。
参考:国税庁|【税金の還付】
6. 令和6年度の確定申告からは非居住者でもe-Taxの利用が可能
確定申告の提出方法には、オンラインで確定申告書を送信できる「e-Tax」や税務署への直接持ち込みがあります。
海外からの確定申告において、令和5年度まではe-Taxが利用できませんでしたが、現在は利用が可能です。
従来は、国外転出によりマイナンバーカードや電子証明書が失効するため、海外赴任中にマイナンバーカードを使った電子申告を行うことが難しいケースがありました。
しかし、令和6年5月27日からは、国外転出後も所定の手続きを行うことで、マイナンバーカードを継続利用できるようになっています。
国外転出前に有効なマイナンバーカードを持っている人は、
転出予定日の前日までに以下の手続きを行うことで、国外転出後もマイナンバーカードを利用できます。
- 国外転出届出時に、マイナンバーカード及び個人番号カード国外継続利用申請書を提出する
- 市区町村が券面に「国外転出 ○年×月△日」と追記し、ICチップ内の住所の記録を変更する処理を行う
- 市区町村が国外転出者向けの電子証明書を発行する
- 返却された国外転出者向けマイナンバーカードは国外転出後も利用可能となる
出典:マイナンバーカード総合サイト|マイナンバーカードを国外で利用する
これらの手続きを国外転出予定日の前日までに行わないまま出国をすると、マイナンバーカードは国外転出予定日に失効します。
海外赴任中に電子申告を検討している場合は、出国前にマイナンバーカードの継続利用手続きを済ませておきましょう。
ただし、非居住者の確定申告では、申告内容や利用する申告方法によって対応が異なる場合があります。
実際にe-Taxで申告できるかどうかは、事前に税務署や税理士、利用する申告ソフトなどに確認しておくと安心です。
7. 海外赴任中に持ち家を貸す場合の確定申告や税金に関してよくある質問
海外赴任中に持ち家を賃貸にした場合の確定申告や税金に関して、以下のような質問があげられます。
- 住宅ローン減税は使えますか?
- 源泉徴収されていれば確定申告は不要ですか?
それぞれ詳しく解説します。
7-1. 住宅ローン減税(住宅ローン控除)はそのまま使えますか?
海外赴任で持ち家を賃貸に出す場合、住宅ローン減税を受けられなくなります。
ただし、単身赴任で家族が住み続ける場合は継続して控除を受けられます。
また、家族を伴い海外赴任した場合でも、帰国後に再びその持ち家に居住し始めた場合は、残りの控除期間について再適用を受けられる特例があります(事前の手続きが必要です)
海外赴任前には、税理士やファイナンシャルプランナーに相談し、
減税が受けられなくなることによる具体的な影響額を試算してもらうのがおすすめです。
海外赴任時の住宅ローン控除に関しては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
関連記事
海外赴任の際「住宅ローン控除」はどうなる?損しないよう知っておくべきポイントを解説
7-2. 源泉徴収されていれば確定申告は不要ですか?
源泉徴収されていても、確定申告は必要です。
法人が借主になると、賃料の20.42% (所得税と復興特別所得税)が源泉徴収されます。
これは暫定的な納税であるため、確定申告を行って「正しい必要経費」を算入しなければ、払いすぎた税金の還付を受けることができず、大きな損失となってしまいます。
7-3. 不動産所得が赤字でも確定申告したほうがよいですか?
赤字の場合でも、確定申告をおすすめします。理由は主に2つあります。
- 1つ目は、出国前の「居住者期間」の給与所得などがある場合、不動産の赤字を差し引く(損益通算)ことで、払いすぎた所得税が戻ってくるためです。
- 2つ目は、先述の通り法人借主から家賃を源泉徴収されている場合、赤字であればその源泉徴収税額の「全額」が還付されるためです。
そのため、赤字の場合でも税理士に相談したうえで確定申告を行いましょう。
7-4. 海外赴任中の固定資産税は誰が払いますか?
海外赴任中であっても、固定資産税は持ち家の所有者が支払います。
賃貸に出していても、納税義務が借主や管理会社に移ることはありません。
海外には納税通知書が届かないため、納税管理人を指定して代わりに通知書を受け取ってもらい、口座振替やネットバンキング(Pay-easy等)で支払える体制を整える必要があります。
7-5. 納税管理人は家族でもなれますか?
納税管理人は、家族でもなることができます。
納税管理人は法人でも個人でもよいため、配偶者や親、兄弟姉妹などの家族を選任することもできます。
家族に任せられる範囲は、本人が作成した申告書の提出や税務署からの書類受け取りなどが中心です。
家族に依頼する場合でも、手続きの範囲や責任を事前に共有しておくと安心です。
参照:国税庁|No.1923 海外勤務と納税管理人の選任又は解任
8. リロの留守宅管理なら、賃貸管理から確定申告まで、海外赴任中の手続きをまとめて代行
海外赴任が決まり、持ち家を賃貸に出す準備を進める中で、頭を悩ませやすいのが「税務関連の手続き」です。
特に初めての確定申告では、必要書類の準備や申請方法に不安を感じる方は少なくありません。
また、1年以上の海外赴任で「非居住者」となる場合、納税管理人を選任する必要があり、その準備にも手間や時間がかかります。
確定申告が必要であるにもかかわらず申告を行わないと、加算税や延滞税といったペナルティが発生するリスクもあります。
リロの留守宅管理では、賃貸管理をお任せいただくオーナー様向けに、
所得税の納税管理人となり、確定申告の手続きを代行するサポートを行っています。
自ら納税管理人を探す手間を省けるだけでなく、過去の源泉徴収税の還付手続きなども併せてご相談いただけます。
賃貸経営の窓口を一本化することで、海外赴任中も安心してご自宅を預けていただけるようサポートいたします。
出国までの限られた時間の中で、少しでも税務手続きに不安がある方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
海外赴任、持ち家はどうする?
海外赴任、持ち家はどうする?
今すぐ無料で賃料査定 今すぐ無料で賃料査定
9. まとめ
海外赴任に際して持ち家を賃貸に出す場合は、早めに納税管理人を選人し、確定申告に必要な書類を保管しておくことが大切です。
家賃収入や必要経費の記録が不足していると、申告手続きに時間がかかったり、正確な所得計算が難しくなったりする可能性があります。
また、確定申告が必要であるにもかかわらず期限内に申告しなかった場合は、無申告加算税や延滞税が課されることもあります。
海外赴任中に持ち家を貸す場合は、出国前から申告・納税の流れを確認しておきましょう。
リロの留守宅管理は、賃貸管理サービスご利用時のオプションとして、
海外赴任中の貸主に代わって納税管理人となり、
還付申告手続きを代行する「特定確定申告サポートサービス」もご用意しております。
海外赴任中の賃貸をご検討されている方は是非ご活用ください。
(株)リロケーション・ジャパンは東証プライム上場企業 株式会社リログループのグループ企業です。
提携企業1万社超の法人ネットワークを活用し、転勤ニーズなど多様な入居者をスムーズに確保!
「賃貸支払保証」「施設賠償責任保険付保」「明渡し保証」など、40年以上の実績に基づいた豊富なサービスをご用意しています
弊社が納税管理人となり、確定申告手続きも代行!日本にいなくても、帰任まで任せられる体制でサポートします
目的に合わせた契約形態で、将来の住み戻りも見据えた活用方法をご提案