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「リロの留守宅管理」リロケーション基礎知識 vol.140

家を貸す際の4つの注意点と正しい手順

転勤で家を離れなければならない場合、実家に住む人がいなくなり空き家になってしまう場合など、家を貸すという選択肢が出てくることがあります。家族と暮らすために手に入れたマイホームを一時的であっても他の人に貸すことや、思い出がいっぱいつまった実家に誰かが住むことに対して、抵抗を感じる方も少なくはないでしょう。

しかし、家を貸すことには、メリットもあります。老朽化が進みやすい空き家の状態を回避することができ、さらに月々の不動産収入を得ることができるのです。その一方で家を貸すときには、気を付けておかないと後々トラブルが生じる可能性やメリット以上のデメリットを感じてしまうケースもあります。家を貸すための手順に沿って、それぞれのタイミングでの注意点をご紹介します。ぜひ、家を貸す際の参考にしてください。

家を貸す方法と貸し方の違いについて

家を貸すためには、賃貸管理会社に依頼する

タイミングよく家を探している親類や知人がいる時は、入居者を探す必要はなく、その親類・知人に貸し出すことができます。しかし、都合よく知人が家を探してはいるケースはほとんどないので、入居者探しをしなければなりません。個人が入居者を探すのは至難の業なので、家を貸すことを決めた際には、まずは賃貸管理会社に入居者の募集を依頼する必要があります。

また、知人に家を貸す場合であっても、契約書の取り交わしは必要です。トラブルを避けるためにも契約期間や家賃の金額と納付方法、改築や転貸など入居中の禁止事項、家賃を滞納した場合の措置、退去時の原状回復費用、一軒家の場合は庭の維持管理等について、あらかじめ書面に残しておきましょう。場合によっては、知人に貸すときであっても賃貸管理会社に依頼して、賃貸借契約を結んだ方が安心です。

家を貸す方法には3つある

家を貸す方法には「普通借家契約」と「定期借家契約」があり、リロケーション・インターナショナルでは、転勤のために家を貸したい人向けの「一時使用賃貸借契約」も選ぶことができます。まず、普通借家契約とは、通常2年ごとの契約期間は定めるものの、入居者は何度でも契約を更新することができるものです。一方、定期借家契約は、あらかじめ契約期間を定める契約方式であり、入居者の意向のみで契約期間を延長することはできません。

一時使用賃貸借契約とは、不動産オーナーが転勤のために一時的に家を離れるときなどに、その目的のために結ぶことができる契約方式です。入居者にとっては、あらかじめ設定した賃貸保証期間が過ぎた後は、オーナーからの解約通知が届くまで契約を継続することができ、その家に住み続けることができます。オーナーにとっては、帰任に合わせて解約通知を行うことで、契約を終了させることができます。

会社の転勤辞令等の理由で一時的に家を貸し出すことをリロケーションと言い、ここで定期借家契約が用いられることもありますが、帰任に合わせた解約を行いやすい一時使用賃貸借契約は、特に転勤時のリロケーションに適した契約方式です。では、それぞれの契約方法のメリットとデメリットをご紹介していきます。

普通借家契約のメリット・デメリット

普通借家契約は、一般的な不動産の賃貸契約に用いられている契約方式で、賃貸契約期間はあるものの、原則として契約を更新することが前提となっており、入居者は退去時期を気にすることなく住み続けることができます。そのため、住む予定のない家を貸す時には、長く家賃収入を確保できるメリットがあり、家賃も周辺の不動産賃貸物件の相場に合わせて設定することができます。しかし、入居者が契約を解除しない限り、原則としては貸主から契約解除を申し出ることはできません。

明け渡し時期を確定することが難しいため、将来的にその家に居住しようと考える場合には不向きな契約方式だと言えます。

定期借家契約のメリット・デメリット

定期借家契約は、契約期間を定め、賃貸運用を中断することができるため、例えば「ぴったり5年」など、確実に決まっている期間だけ家を貸したい場合や、まずは「3年貸してから、次の3年は賃貸を続けるか、経過を見て再検討したい」など、リスクを抑えて賃貸運用を行いたい場合に適した契約方法です。

契約期間が設定されているため、「気に入ったらあまり引っ越したくない」「良い場所で落ち着いて長く住みたい」と考える借主からは敬遠されることもあり、家賃は相場の8割程度に抑えないと借主を見つけづらいというデメリットがあります。

一時使用賃貸借契約のメリット・デメリット

一時使用賃貸借契約も、定期借家契約と同じように限られた期間で賃貸を行う契約ですが、「何年何か月」というような具体的な期日ではなく、転勤のために不在となる期間に、自宅を一時的に賃貸に出すための契約方法です。借主を見つけやすくするための賃貸保証期間は、2年以上6年程度までであれば、自由に設定することができます。

一時使用賃貸借契約では、賃貸保証期間を終えた後は、帰任するまで自動で契約が継続し、帰任や、先に帰国する家族が居住を再開することが決まった場合には、3か月前に解約予告をすることで、契約を解除することができます。会社からはっきりとした転勤期間が提示されていない場合や、赴任先に着いて以降の会社都合や現地の状況などで、提示された期間から前後することも見込まれるような場合、あるいは、転勤中であっても子どもの進学状況などにより、家族だけは先に戻る可能性があるといった場合にも利用可能な、転勤には最も適した契約方法です。

定期借家契約と同様に貸し出す期間が限定されているため、家賃は周辺の不動産賃貸物件の相場よりも低い金額に抑えなければ、入居者を探すことは難しくなります。また、転勤のほかには、一部の限られた状況を除いて、この一時使用賃貸借契約で家を貸すことはできません。

家を貸すときの注意点①:不動産仲介会社選びと賃貸条件の決定時

不動産仲介会社(賃貸仲介会社)と不動産管理会社(賃貸管理会社)の違い

不動産会社と一口にいっても、不動産業が示すサービスは多岐に渡ります。それらサービスのうち、どういうサービスの領域をメインとして取り扱っているかによって、その会社が何と呼ばれるか、「何会社」と名乗るかといったことが変わってきます。賃貸に限った話でも、賃貸物件探しのサポートや賃貸物件の入居者募集を専門に行うのは不動産仲介会社(不動産仲介業にも「賃貸」と「売買」があるため、それぞれ「賃貸仲介」「売買仲介」と呼ばれることもありますし、その両方を取り扱う会社もあります)。不動産の持ち主がその資産を守ったり、活かしたりするために行わなければならない不動産管理をオーナーに代わって請け負うのは不動産管理会社と呼ばれます。不動産管理の中でも、賃貸運営にまつわる管理を代行するサービスは、マンション管理組合に代わって建物全体の管理を中心に代行する「マンション管理・建物管理」と区別して「賃貸管理」と呼ばれます。

入居者の募集や、入居中の建物の管理、そうした仲介会社やマンション管理会社とのやり取りを含め、入居者からの集金なども合わせて、賃貸運営にまつわる様々な業務をオーナーに代わって行うのが賃貸管理会社ですが、その中には、一時的に家を貸すリロケーションを中心に扱っている賃貸管理会社もあり、それらは「リロケーション会社」と呼ばれることもあります。

家を貸す時には、賃貸運営の業務のうち、どういったことを不動産会社に委託するかによって、選ぶ不動産会社が変わってきます。不動産の仲介だけでなく、賃貸管理を委託する際には、賃貸管理会社に対して、月々の管理手数料が発生しますが、家賃の滞納やその他トラブルが起きたときのことを考えると、建物や入居者の管理までを賃貸管理会社に委託した方が煩わしい手間を避けることができます。

家賃の査定と賃貸条件設定時の注意点

不動産会社が決定したら、賃貸条件を設定していきます。設定しておきたい賃貸条件は、普通借家契約や定期借家契約等の賃貸契約の方法、貸し出しの期間、家賃、敷金・礼金、室内でのペットの飼育の可否、喫煙の可否などが挙げられます。この中でも家賃は、貸主にとっても借主にとっても重要な条件です。リロケーション・インターナショナルの場合は、賃貸の対象となる不動産物件を訪問し、物件の地理的条件や広さ、築年数などから物件周辺の賃貸不動産相場を鑑み、賃料の提案を行います。

定期借家契約や一時使用賃貸借契約の場合は、契約期間が限定されるため、相場よりも低めの賃料での提案となります。賃料を高めに設定することもできますが、入居者が決定するまでは家賃収入が発生せず、未入居期間が長くなるほど賃貸期間中の不動産収入は低くなってしまうことも考えなければなりません。

例えば家賃15万円で6か月間入居者が見つからなかった場合と家賃を14万円に下げて入居者がすぐに見つかる場合で計算してみましょう。賃貸期間を2年として計算すると、家賃14万円の場合は、月々14万円×24か月分の不動産収入となり、合計は336万円となります。一方、家賃15万円の場合は、月々15万円×18か月分の不動産収入となり、合計は270万円となります。トータルで見ると14万円の家賃設定の方が差額にして66万円のプラスとなることがわかります。

したがって、この例の場合では、月々の家賃の金額にこだわりすぎるよりは、未入居期間をできるだけ短くすることの方を重視した方が賢明だったと言えます。いくらの賃料だとどれくらいの人気で、どれくらいの頻度で入居の候補者が現れそうか、賃貸期間は最大でどれほど設けられるかといったことを考え、バランスのとれた賃料を設定する必要があります。

入居者の募集と入居者審査

賃貸条件が決定したら、物件の写真や間取り図などを使用して募集広告を作成します。リロケーション・インターナショナルは不動産会社(賃貸管理会社)です。提携先である法人の取引企業や不動産会社(仲介会社)の協力、大手の賃貸住宅情報ポータルサイト、不動産業者間流通システムなどを使って広く入居者を募集します。

そうして、募集の条件が多くの候補者の目に留まるようにしていきますが、通常、賃貸住宅を探している人が写真や間取り図だけで入居を決めるのは稀なことです。入居者は、不動産会社(仲介会社)とともに現地を訪問して建物の外観、部屋の中、周辺環境などを確認してから入居の申し込みとなるケースがほとんどです。

そのため、入居者の募集を行う際には、賃貸管理を依頼した会社に玄関を含めた、居住に必要となる鍵一式を預けることとなります。リロケーション・インターナショナルの場合も、それら住居の鍵を預かり、入居者が決定するまでは責任をもって管理しています。

入居希望者から内見後に入居の申し込みがあった場合は、不動産会社(賃貸管理会社)が入居審査を行います。リロケーション・インターナショナルでも、もちろん入居審査が行われます。審査を通過した場合には、貸主に入居者の情報を伝え、貸主の承諾を得たうえで入居者を決定します。

家を貸すときの注意点②:賃貸借契約時と貸し出し期間中

賃貸契約の仕方

入居者が決定したら、いよいよ契約を結びます。一般的な賃貸住宅の契約方法は、不動産仲介会社から手続きや説明といったサポートを受けながら、貸主と入居者が直接賃貸借契約を結びます。賃貸中の管理については賃貸管理会社が担当し、貸主と賃貸管理会社が代理委託契約を結ぶ方式をとることがほとんどです。

もう1つの不動産賃貸の契約方式で、特に一定期間だけ住宅を貸し出すリロケーションの際に結ばれることの多いのが「転貸借契約」方式です。リロケーション・インターナショナルでもこの転貸借契約を活用しています。転貸借契約とは、リロケーション・インターナショナルのような賃貸管理会社が借主となって貸主と賃貸借契約を結び、不動産物件の借主となった賃貸管理会社が入居者に物件を転貸する契約を結ぶ方式です。

転貸借契約では、オーナーと契約を結ぶ相手も、入居者と契約を結ぶ相手も不動産会社となり、不動産会社は、オーナー・入居者、双方とのやり取りを契約の当事者として行うこととなります。

物件引き渡しの前に、募集条件検討時に注意しておきたいこと

家には、電気やガス、水道、給湯器、インターホン、コンセントなどさまざまな設備がついております。一般的にどの住宅にも備えられているとされるようなものは、住居から取り除く必要性がなかったり、取り除くことが困難であったりするという観点から、設備として取り扱うことができます。また、設備とは別に、洗浄機能付き便座、ブラインド、カーテンなどを、取り外しが難しい、残しておくことで入居者にメリットがある(賃貸物件としての人気が高まる)といった理由から残置物として置き残すこともあります。

どういったものであれば置き残したまま入居者募集を行えるかといった判断は、不動産管理会社によっても取り扱いが異なることがあるので、賃貸検討を始める段階で相談しておくと、スムーズに募集条件をまとめられます。一軒家の場合だと、物置や倉庫などが庭に置かれていることもあるかと思います。そうした、どこかに持ち出して保管が難しいものを、処分はせずに賃貸物件に残しておくような場合、残すものの取り扱いを「設備」とするのか「残置物」とするのかによって、故障や破損に伴う修理責任や費用負担の所在が変わってきます。募集条件を固めていくにあたっては、家の中や庭に据え置く物を「設備」として扱うのか、「残置物」として扱うのかを不動産会社と相談しながら決定し、契約の中で明確に示しておく必要があります。

また、転勤等で一時的に自宅を貸すなど、帰ってきたら、また家に住むことを前提としている場合、そこで気になるのが、賃貸期間中の住宅の傷みです。大切な家をしっかり管理するためには、床の傷、壁紙の破れ、クローゼット扉の損傷などが入居前からあるものなのか、入居中に発生したものなのかを判別するために、引き渡す前の家の状況を記録する必要があります。

帰任時に、良い状態の家に戻りやすくするためには、しっかりと入居前の状態を把握できる不動産管理会社を選ぶことも大切です。リロケーション・インターナショナルでは、借主が入居する前に、家の中の状態を必ず動画や写真で記録し、入居者退去に伴う査定のときまで保存をしています。

入居者からのクレーム対応、設備の故障等

例えばもし、貸主と入居者が賃貸借契約を直接結び、不動産管理会社(賃貸管理会社)に頼らず、貸主本人が賃貸管理を行うとしたら、入居者から何らかのクレームや設備故障などの訴えがあったときには、貸主が状況を把握し、苦情の処理や設備の修理手配などに当たらなければなりません。リロケーション・インターナショナルの「リロの留守宅管理」のように、転貸借契約の賃貸管理サービスを利用した場合、入居者に物件を転貸している不動産管理会社が契約の当事者として入居者の窓口となり、入居者からのクレームや設備の故障に対応することとなります。

不動産管理会社と代理委託契約を結んでいる場合も、不動産管理会社が貸主の承諾の元で修繕工事の手配などの対応を行いますが、代理委託契約で不動産管理会社が責任を負うのはあくまで契約を行った貸主に対してなので、例えばトラブルが発生して、訴訟に発展したような時に、最初に誰が誰を訴えることになるかといったことや、起きた出来事に対する責任を負っている順番や問題解決への流れといったことに違いが起こります。また、賃貸契約中に起こり得るトラブルの1つに、入居者からの家賃の支払いが滞るケースがあります。

これも、不動産管理会社を利用せずに賃貸運用をしようとしたような場合には、家主として家賃の督促に当たらなければなりませんが、不動産管理会社はこの業務も請け負っていることが一般的です。特に、直接の借主が不動産管理会社となる転貸借契約の場合は、入居者からの未払い分家賃の有無に関わらず、賃料は物件を直接借りている不動産管理会社から支払われることになります。

家を貸すときの注意点③:入居者が退去したとき

再募集するかどうかの決定

投資目的で普通借家契約を選択しているときなど、特に期限を考えず、長く賃貸に出す予定で入居者の退去予告を受けたときには、売却などの検討の機会でもありますが、あまり迷わず新たな入居者の募集をする場合が多いと思います。定期借家契約と一時使用賃貸借契約の場合にも、賃貸期間の途中で入居者が退去を申し出るようなことがありますが、定期借家契約の場合だと、それ以外に、予め定めた契約の期限があるので、これも家が空く機会になります。転勤の場合だと、帰任までの期間を考えて、再度入居者を募集するか検討します。

例えば3年間の賃貸契約期間中、2年半で入居者から退去を申し出られた場合、帰任までの期間は残り半年間となります。そうなると、半年後には必ず退去しなければならないと分かっている物件に、新たに入居者を募ることは極めて難しくなります。そのため、帰任までの期間が迫っている場合には、再募集はせずに帰任に備えた準備を整えることが一般的な選択になるでしょう。

転勤のような期間が前後しがちな状況で、一時的な賃貸に定期借家契約を用いた場合、入居者から退去の申し出がある以外に、予め定めた契約期間満了のタイミングと、帰任のタイミングがうまく合わないといったこともあり得ます。帰任が遅くなる場合には、現入居者との再契約の交渉という選択肢が生まれますが、この判断を賃貸期間が終わりを迎える半年より前に行わなければならない点にはやはり注意が必要です。帰任が早まる場合には、賃貸物件を借りるなどして、いったん別の家に住むことも視野に入れる必要があります。

一時使用賃貸借契約は「転勤」のような限定された目的で用いられ、その一時使用の目的が果たされる「帰任」までは契約が持続します。予め定められた契約の切れ目というのがないので、そのことに伴う交渉や再募集の機会も訪れません。帰任の三か月前までに通知を行うことで解約となるので、定期借家契約のような賃貸期間を調整する難しさは大幅に軽減できます(入居者への賃貸保証期間の検討が要りますが、定期借家契約の契約期間を定めるほど慎重を要する検討とはなりづらいです)。

リフォーム工事・クリーニングについて

入居者の退去時には、必要に応じて、家の中のクリーニング、リフォーム工事といったことを行います。入居者の故意や過失によって建物に傷をつけてしまったり、損傷を与えてしまったりしたときには、入居者に原状回復の責任が求められます。しかし、貸主が入居前にはなかった傷だと主張した場合でも、証拠がないことには入居者に責任を求めることはできません。

ここで、大切になってくるのが入居前の状態と退去時の状態の比較です。入居前の状態を写真や動画等でしっかりと記録している不動産管理会社であれば、入居者の退去時に立ち合い、入居前からあった傷なのか入居中に生じた傷なのかをその場で確認することができます。入居者の過失による損傷が認められた場合、ガイドラインに沿って入居者の負担の範囲を見定め、原状回復工事に必要な費用を不動産管理会社から入居者に請求します。リロケーション・インターナショナルの場合は、万が一、敷金による精算への合意がなかなか得られない場合を含め、敷金超過分の請求が行える場合などで、入居者からの支払いが滞った場合にも備えて、入居者の代わりに貸主に原状回復費用を支払う退去査定に関する支払保証も行っています。

家を貸すときの注意点④:家を貸すために必要な手続き

金融機関での住宅ローン手続き

住宅ローンを利用している家を賃貸に出す場合には、借り入れをしている金融機関へ事前の相談が必要になります。住宅ローンは、本人や家族が住むことを目的に土地や住宅を購入する際に利用できる金融機関のサービスです。そのため、自身や家族が居住しなくなり賃貸に出す場合には、住宅ローンの適用外となってしまいます。

ただし、転勤等によって自宅を離れなければならず、その間だけ一時的に賃貸に出す場合などやむを得ない事情の時には、住宅ローン返済中であっても自宅の賃貸を認めるケースもあります。金融機関への届け出を怠った場合には、金利が高いアパートローンへの変更や一括返済を求められる可能性もあります。金融機関によって対応が異なりますが、まずは、金融機関に事情を説明して相談をしてみましょう。

また、住宅金融支援機構が取り扱っているフラット35を利用している場合は、転勤などやむを得ない事情の場合に住所変更を行うことで住宅ローンを返済しながら、自宅を賃貸に出すことが可能となっています。

住宅ローン控除適用中に必要な手続き

年末調整や確定申告の際に、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を適用している場合も注意が必要です。住宅ローン控除の適用を受けるためには、住宅ローンを利用して住宅を取得し、取得してから6か月以内に入居を開始してその年の12月31日まで引き続き居住していることが1つの要件となっています。したがって、住宅ローン控除を受けるためには、住宅ローンを組んだ家に住んでいることが必須条件となっているのです。そのため、転勤で自宅を離れ、家を賃貸に出している間は住宅ローン控除を適用することはできません。

ただし、住宅ローン控除の期間中に再び自宅に戻り、再度居住を始める場合には残りの期間、住宅ローン控除の再適用を受けることができます。そのためには、転勤による転居が決まった時点で、所轄の税務署宛てに「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を提出しておかなければなりません。住宅ローン控除適用中に家を貸し、再適用を申請する予定がある場合は忘れずに手続きをしておきましょう。

貸出前の修繕・クリーニング

入居者が家を決める際には、家の立地や広さ、家賃などの条件も重視しますが、いくら書面やWEBといった広告に掲載している条件が希望に合致していても、実際に家の中を見て汚れや劣化が目立つ状態であると、契約に至らないケースがあります。そのため、貸出に向けて物件を空の状態にした後は、ハウスクリーニングを実施して、きれいな状態で入居希望者に見学してもらえるようにします。

また、壁紙の破れが大きい場合や汚れがひどい場合、和室の畳の劣化が激しい場合などは、張替えをした方が、より高い賃料でもスムーズに入居者を決定できる期待が高まるため、費用を踏まえた上で不動産管理会社からリフォームの提案を受ける場合もあります。これらのハウスクリーニングやリフォームには費用が発生しますが、リロケーション・インターナショナルでは、一部を家賃と相殺をするなどして、できるだけ貸主の初期費用の負担が増えないような方法をとっています。

また、リロケーション・インターナショナルには工事部門があります。退去や入居のスケジュールに合わせてスムーズに必要な工事を行うことが可能です。

家賃収入分の確定申告

家を貸すと不動産収入が発生します。会社員として勤務している場合は、会社から得られる給与所得もあります。そのため、家を貸すことによって生じる不動産所得と会社から支払われている給与所得を合わせて、納めるべき税金の金額の計算をし直し、税額を申告して納税しなければなりません。それが確定申告です。

家賃収入における不動産所得とは、家賃や礼金などの全収入から経費を引いた金額となります。経費とは、住宅ローンを受けている場合の支払利息、固定資産税・都市計画税、火災保険料、不動産管理会社へ支払う管理手数料などが該当します。また、建物は時間の経過とともに減価償却され、価値が下がっていきます。その目減りした分を減価償却と言い、減価償却費も税務上の必要経費として差し引くことができます。

不動産管理会社を利用せずに自分で建物の管理を行う場合は、月々の収支を計算しなければなりませんが、不動産管理会社に管理を委託している場合は、賃料や管理手数料、振込手数料などを記した収支報告書が届けられます。リロケーション・インターナショナルでは、一年ごとの収支明細報告書をインターネット上の貸主専用ページ「soraリロ」に掲載しています。

海外赴任者の確定申告

1年以上の予定で海外赴任をする場合は、原則として所得税法上の非居住者の扱いとなりますが、非居住者であっても国内で発生した所得が一定以上ある場合には、日本の所得税の課税対象となります。

海外赴任時にリロケーションを行い、法人と転貸の形で賃貸借契約を結んだ場合は、納税義務は賃借人である法人に課せられることになります。したがって、海外赴任の際に不動産会社と転貸借契約を結んだ場合は、不動産会社が賃料を貸主に支払う際、20.42%の源泉徴収を行います。この場合、海外赴任者は不動産所得について確定申告を経て改めて納税を行う必要はありません。

しかしながら、源泉徴収等で納税額に過払いが生じている場合には、確定申告を行うことによって過払い金の還付を受けることができます。リロケーション・インターナショナルでは、海外赴任中の貸主に変わって所得税の納税管理人となり、還付申告手続きを代行する特定確定申告サポートサービスも行っています。過払い金の還付は、5年までさかのぼって申告することが可能です。

大切な家をしっかり守るためには

家を貸す前に確認しておきたい注意点と家を貸すにあたっての手順、家を貸すときに必要となる手続きをご紹介しました。家を貸すためには、どういう不動産会社に何を任せるか、選び方から考えて行きましょう。不動産仲介を本業としている会社を選ぶか、賃貸管理を総合的に依頼できる不動産管理会社を選ぶかによって、手数料の違いもありますが、解約精算時に至るまでの賃貸運用の手間は大きく変わってきます。