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公開日2022年10月17日
「リロの留守宅管理」リロケーション基礎知識 vol.163

マンションを貸して儲かる方法とは?仕組みやメリット・デメリットを解説

マンションを貸すとあまり手間をかけることなく、家賃収入を得ることができます。そのため「マンションを貸して儲けるにはどのようにすれば良いのだろう」と、考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

マンションを貸して儲けるためには、儲かる仕組みを理解し、事前にシミュレーションし、儲かるかどうかを慎重に検討する必要があります。また、マンションを貸す際にはメリットだけでなく、どのようなリスクがあるかも事前に知っておくことが大切です。

今回は、マンションを貸して儲かる仕組み、マンションを貸す前に知っておきたい基礎知識をご紹介します。

マンションを貸して儲かる仕組みとは

所有するマンションを貸し出すことで、家賃収入を得ることができます。この家賃収入が費用を上回る場合に儲かる仕組みになっています。

金融機関からの融資を受けて賃貸に出すマンションを購入した場合は、毎月の家賃収入をローンの返済に充てていきます。ローンを支払い終えるまでは、家賃収入からローンの支払い等を差し引いた額が儲けになり、ローン完済後は家賃収入のほとんどが儲けです。

マンションを貸すときに得られる収入と発生する費用

マンションを貸すときに発生する収入・費用は、次のようなものです。

マンションを貸すと、入居者から毎月支払われる家賃や入居時に支払われる礼金、更新のタイミングで発生する更新料が収入となります。

一方、マンションの管理組合に支払う管理費や修繕積立金、ローンの返済費用、賃貸管理を管理会社に依頼した場合に必要となる管理手数料が費用となります。
そして収入から費用を引いた差額が儲けとなります。

つまり、マンションを貸して儲かるためには、費用となるコストをできるだけ抑えることが重要になることが分かるでしょう。また、家賃を設定する際にも、家賃から費用を差し引いたときに儲けが出るような額に設定しなければなりません。

マンションを貸して儲かるのはどんなケース?

マンションを貸して儲けるために重要なのは「金利」

マンションを貸して儲かるためには、融資を受ける際の金利も大きく影響します。賃貸経営を目的にマンションを取得する場合、利用できるローンは「事業用ローン」や「アパートローン」などです。ここでは、事業用ローンとしてご説明します。

住宅ローンの場合は、居住目的の不動産を取得する場合に借り入れるローンであるため、ローンは契約者の給与収入から返済されることになります。そのため、契約者がどのような仕事をしており、どのくらいの年収を得ているのかという個人の返済能力をもとに借り入れできる額が判断されます。

一方、事業用ローンの場合、収益を目的とした不動産を取得するために借り入れるローンとなります。したがって、事業用ローンで受けられる融資額や金利は、契約者の勤務先や勤続年数、年収だけでなく、取得しようとする物件がどのくらい利益を上げられるものなのかも鑑みたうえで決定されます。

事業用ローンの金利は、融資を受ける金融機関によって異なり、一般的に都市銀行の金利は低く、ノンバンクの金利は高い傾向にあります。

<事業用ローンの金利相場の目安>

都市銀行 地方銀行 信用金庫
信用組合
ノンバンク
金利目安(年) 1%~2%程度 1.5%~4.5%程度 2%~3%程度 3%~4%程度

金利が違えば、同じ金額を借り入れたとしても毎月の返済額は変わります。

次の表のように、金利が高く、借入額が多くなるほど、毎月の返済負担は大きくなります。

融資期間30年・元利均等返済方式で4,000万円を借り入れた場合、金利1%の場合の毎月の返済額は128,655円ですが、金利が3%に上がると毎月の返済額は約4万円増えることが分かります。

<融資期間30年・元利均等返済方式で借り入れた場合の月々の返済額>

借入額 金利1%の場合 金利2%の場合 金利3%の場合
1,000万円 32,163円 36,961円 42,160円
2,000万円 64,327円 73,923円 84,320円
3,000万円 96,491円 110,885円 126,481円
4,000万円 128,655円 147,847円 168,641円

したがって、マンションを貸して儲かるためには、金利の低い金融機関からローンを借り入れることや、頭金を増やして借入額を減らすことも考える必要があります。

また融資の金利には、「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。固定金利は、一定期間は金利が動かないため、返済計画を立てやすいといったメリットがありますが、金利は高い傾向です。変動金利は年に2回、金利の見直しが行われ、金利が上昇すれば返済額が増えるリスクがありますが、金利は比較的低いというメリットがあります。

固定金利と変動金利のいずれかを選ぶかによって、月々の返済額も変わるため、慎重に返済方法も選びましょう。

これからマンションを購入する場合も金利に注意

前述したように、事業用ローンを利用してマンションを購入する場合、融資の金利によって毎月の返済額が変わってきます。単純に考えると、金利が低いローンを選んだ方が返済額は少なくなるため、その分儲けが多くなります。そうであれば、すべての人が、低い金利で融資を受けられる都市銀行を選ぶのではないでしょうか。

しかし、事業用ローンを利用するすべての人が、都市銀行からの融資を受けられるわけではありません。都市銀行は低い金利で融資を行っている点が大きな魅力ですが、融資の審査基準がその分厳しくなります。物件の収益性はもちろんですが、融資を申し込む人の年収についてもハードルの高い基準があるとも言われています。そのため、都市銀行の融資審査に通らなかった場合は、都市銀行よりも金利は高くなってしまうものの、審査の基準が緩和されやすい地方銀行や信用金庫、信用組合、ノンバンクなども借入れ先として検討してみると良いでしょう。

もし、既に所有しているマンションを貸そうと考えている場合、住宅ローンを利用したままではマンションを貸し出すことはできません。居住を目的に取得したマンションを賃貸に出す場合には、住宅ローンを完済するか、事業用ローンへ借り換えなければなりません。

事業用ローンと住宅ローンの変動金利は、おおよそ以下のようになっており、その差は少なくないことが分かります。

<事業用ローンと住宅ローンの金利の違い>

事業用ローン 住宅ローン
変動金利 1~4% 0.47~0.78%

所有しているマンションを貸す場合は、住宅ローンを利用したまま貸し出しができない点に注意し、事業用ローンに借り換える場合の金利はどのくらいになるのか、あらかじめ金融機関に相談しておくと良いでしょう。

ただし、転勤などの理由で一時的にマンションを貸し、賃貸終了後は再び居住する予定である場合は、住宅ローンの利用を継続したままマンションを貸せる場合もあります。その場合も、金融機関に相談してみることをおすすめします。

マンションを貸して儲けるには事前シミュレーションを

マンションは決して安価なものではなく、マンションを取得する際には高額な費用がかかります。高額な費用をかけてマンションを購入するからこそ、マンションを貸し出して儲けたいという考えは強くなるでしょう。

マンションを貸して儲けるためには、賃貸経営失敗のリスクを最小限に抑えられるように、利益が出せるかどうかの事前シミュレーションをしておかなければなりません。

シミュレーションは、マンションを貸すことでどのくらい儲けられるかを見極めるために欠かせないものであり、精度の高いシミュレーションを行えるほど成功すると言われています。

この収益シミュレーションは、次の2つで行えます。

① PERの計算
「PER」とは、Price Earnings Ratioの頭文字を取った言葉で「株価収益率」と訳されるものです。PERは株価の状況を判断する指標の一つとして用いられますが、マンションを貸す際には、マンション1戸あたりの収益力を判断する指標の一つとして利用されています。

つまり、マンションPERはマンションを貸したときに、何年で購入価格を回収できるかを示す数字であり、マンションPERが低いほど収益性の高い物件であると言い換えることができるのです。
PERは、以下の式で求めることができます。

マンション価格÷年間賃料の合計=マンションPER

例えば3,000万円で購入したマンションの周辺の家賃相場を調べたときに、10万円の家賃で貸せる物件であると仮定します。

この場合のPERは3,000万÷(10万×12)=25となり、25年で元が取れるという計算になります。

また、4,000万円のマンションを15万円の家賃で貸す場合のPERは、

4,000万÷(15万×12)=22.22となり、約23年で元が取れることが分かります。

この2つの物件を比較すると、4,000万円のマンションを15万円で貸す場合の方が、2年程度早く購入価格を回収することができ、収益性が高くなると判断できます。

マンションを選ぶ際にはPERを計算し、どの程度でマンション価格を回収できるのかを計算しておくと良いでしょう。

② 利回りの計算
利回りとは、マンションを貸すときに発生する年間の見込み収益のことです。利回りを計算することで、毎年どのくらいの儲けを出すことができるのかを知ることができ、利回りはパーセンテージで示されます。マンションPERとは異なり、数字が大きくなればなるほど多くの収益が得られ、儲けが大きくなることを意味します。
利回りには大きく分けて「表面利回り」と「実質利回り」の2つがあります。

・表面利回り
表面利回りとは、マンションの購入価格と家賃による収入だけを考えた利回りであり、マンションを貸すにあたって必要となる経費を考慮しない利回りです。表面利回りは、次の式で求められます。

年間収入÷マンション価格×100=表面利回り

3,000万円で購入したマンションを月10万円で貸し出した場合、以下の計算になります。

120万円÷3,000万円×100=4%

これは満室である場合で、空室が発生するとパーセンテージは低くなります。

・実質利回り
実質利回りは、必要経費も考慮に入れた利回りです。年間収入からは、管理会社に支払う管理手数料やマンションの管理会社に支払う管理費・修繕積立金などの経費を差し引き、マンション購入時にかかった諸経費をマンション価格に加えます。実質利回りは次の式で求められます。

(年間収入-必要経費)÷(マンション価格+購入時の諸経費)×100=実質利回り

例えば、マンションを3,000万円で購入した際にかかった諸経費が100万円とします。そして、年間の必要経費(管理費)は50万円で、賃料を月10万円と設定した場合の計算は以下の通りです。

(120万円-50万円)÷(3,000万円+100万円)×=2.2%

実際にマンションを貸すときには、管理費や修繕積立金、管理手数料などの費用も発生するため、実質利回りの方が実態に即した利回りであると言えるでしょう。相続したマンションや自分が住んでいたマンションの場合は実質利回りで計算します。

利回りのシミュレーションを行う際には、実質利回りで計算することがおすすめです。

マンションを貸す場合のメリット・デメリットは?

マンションを貸す前には、どのようなメリットとデメリットがあるのかも事前に確認しておきましょう。マンションを貸すことの主なメリットとデメリットをご説明します。

メリット

家賃収入を得られる

マンションを貸すことの最も大きなメリットは、一定の金額を家賃収入として、毎月得られることでしょう。賃貸管理を管理業者に委託する場合は、管理手数料の支払いが発生しますが、オーナーはほとんど手間や時間をかけることなく収入を得られます。

副収入を得る手段には副業をすることも考えられますが、副業の場合、仕事をすることで得られる収入であり、その分の時間と労力を費やさなければなりません。しかし、マンションを貸し出せば、副業のような時間と労力をかけずに儲けを得ることが可能です。

インフレリスクに強く景気の影響も受けにくい

マンションは現物資産です。インフレが進むとモノの値段は上がり、お金の価値は目減りします。そのため、インフレが進めばインフレ率の分だけお金の価値は減り、預貯金として持っている資産の価値も目減りしてしまいます。10年後にインフレにより物価が2倍になると仮定すると、現在は1,000万円で購入できるものも2,000万円出さないと買えなくなってしまうのです。

つまり、モノの値段が2倍になると、お金の価値は1/2になるというわけです。

しかし、マンションの家賃は物価の上昇と連動するため、インフレが起きても資産価値を損なうことはありません。物価が上昇すれば、家賃相場も上がっていくと考えられます。また、景気が悪化した場合でも、賃貸マンションのニーズは変動する可能性が低い点もメリットでしょう。

自己資本だけでなく、他人資本を活用できる

株式投資をはじめとしたその他の投資法では、自己資金を使って投資します。しかし、マンションを貸す場合は、金融機関からの借り入れを使ってマンションを取得できるため、他人資本を活用できます。

例えば、自己資金1,500万円で1,500万円の物件を購入した場合、表面利回りを5%とすると年間の収入は40万円です。しかし、自己資金に2,500万円の借入を加え4,000万円の物件を購入した場合は、同じ利回りでも年間150万円の収入をえることができます。借入の金利を2%とした場合は年間利息が50万円であり、利息分を差し引いても75万円の儲けが出ます。

このように、少額の資金で大きな儲けを得られることを「レバレッジ効果」といいます。他人資本を利用して大きな利益を得られる点も、マンションを貸すメリットの1つです。

デメリット

空室のリスクがある

マンションを貸す場合、入居者のいない空室期間が発生する可能性があります。入居者がいないということは当然ですが、その間は家賃収入も得られません。

家賃収入を得られない期間もローンの返済は続くため、マンションを貸して儲けるためにはできるだけ空室期間を短くすることが重要です。

老朽化に伴い修繕費用がかさむ可能性がある

マンションや設備は、時間の経過とともに老朽化していきます。そのため、設備が故障したり、室内が経年劣化したりした場合は、修繕費用がかかります。

マンションを貸し出す前には、いずれ修繕費がかかるタイミングが訪れることも想定しておきましょう。

金利が上昇する可能性がある

現在は低金利の状態が続いていますが、今後金利が上昇する可能性もあります。金利が上がれば、返済額も上がるため、儲け幅も減少します。

金利が上昇した際には繰上げ返済ができるように、ある程度手元に資金を残すことも考え、余裕を持った返済計画を立てるようにすると良いでしょう。

マンションを貸す流れ

では、具体的にマンションを貸す場合には、どのような流れで手続きを進めるのでしょうか。マンションを貸すときの大まかな流れは、次のようになります

マンションを貸す際の詳しい流れについては、こちらの記事もご覧ください。

マンションを貸す前に確認しておくべきこと

マンションを貸すときの流れをご説明しましたが、実際にマンションを貸す前には次の点も確認しておくようにしましょう。

金融機関に融資の相談をする

事業用ローンを利用して、物件の取得をする場合、金融機関に融資の相談をしましょう。どのくらいの額の融資を受けられるのか、どのくらいの金利が適用されるのか、金融機関によっても審査の内容は異なります。

また、住宅ローンを利用しているマンションを貸す場合は、原則として住宅ローンを利用したまま貸し出しをすることはできません。ただし、転勤のために一時的に貸し出しをしたい場合などは、住宅ローンの継続理由が認められる場合もあります。その場合も金融機関に相談する必要があります。

家賃相場を調査する

マンションを貸す前には、マンションのあるエリアで同じような条件の物件が、どのくらいの家賃で貸し出されているのか 家賃の相場を調べておきましょう。家賃を調べるには、インターネットを利用して周辺エリアの相場を調べる方法や不動産会社に相談する方法などがあります。

賃貸管理の手数料と内容を確認する

マンションを貸すときには、入居者からの問い合わせに対応したり、家賃を回収したり、退去時の手続きをしたりなど、入居者管理の業務が発生します。貸すマンションが近い場所にある場合は、自分で管理を行うことは不可能ではないですが、専門的な知識が必要なケースもあるため、一般的には賃貸管理会社に業務を委託するケースが多いです。この委託には、手数料の支払いが発生します。

賃貸管理の手数料は管理会社によって異なり、 管理手数料が安ければ安い方が良いというわけではありません。管理手数料に含まれる業務内容を確認し、業務内容と管理手数料のバランスを見て管理手数料が妥当な金額であるかを判断したうえで、信頼できる管理会社を選ぶようにしましょう。

マンションを貸して儲かる人と儲からない人の違いとは

ここまでマンションを貸して儲かる仕組みについてご説明しましたが、すべてのマンションを貸す人が儲かるわけではありません。

マンションを貸して「儲かる人」と「儲からない人」には違いがあります。以下が儲かる人の特徴です。

安定した収入を得られる職業に就いている

マンションを購入する際には、多くの場合、金融機関で事業用ローンを組むなどして借り入れを行います。金融機関では、十分な返済能力がある人物と評価した場合に融資を行います

金融機関から返済能力があると判断される人は、会社員や公務員など安定した収入を得られる職業に就いている人が多い傾向です。マンションを貸すにあたり、金融機関から十分な額の借り入れができれば、理想とするマンションを手に入れられる可能性が高くなり、マンションを貸して儲けられる確率を高められるでしょう。

コスト管理の意識が高い

先ほど、利回りには表面利回りと実質利回りの2種類があることをご説明しました。大まかな計算をするときには表面利回りを用いても問題ありませんが、実際にマンションを貸し出す際には経費の額をしっかりと組み入れた、実質利回りで計算しなければなりません。

どのくらいコストがかかるのかを正確に把握していない場合や管理費の高い管理会社を選んでいる場合などは、実際の利回りと計算上の利回りが異なり、儲けが出ない可能性があります。コスト管理の意識が高い人ほど、失敗は少なくなります。

几帳面で学ぶことに積極的な性格

マンションを貸して儲かるためには、状況に合わせたシミュレーションを行いながら、長期的な計画の元でマンションを運用していかなければなりません。また、家賃の相場や確定申告の際などに必要となる税金の制度、収支の計算などに必要な知識など、マンションを貸す際に必要となる知識を積極的に学ぶ姿勢も大切です。

空室や修繕費用なども鑑みながら細かく収支を計算できる几帳面さと積極的に専門知識を身に着けるまじめな性格の人ほど、成功しやすいでしょう。

まとめ

マンションを貸して儲かるためには、家賃収入がマンションを貸すために支払う費用を上回る必要があります。

しかし、利益を大きくしようと家賃を高く設定してしまうと、相場より高い家賃では入居者を獲得できない可能性が高くなってしまいます。入居者がいなければ、空室期間は収入を得られません。マンションを貸して儲けたいのであれば、家賃は適正な額に設定しつつ、金利の低いローンを利用したり、サービスの内容に対して妥当な額の管理手数料を設定している管理会社を選んだり、できるだけ費用を減らすための対策を重視しましょう。

そして、マンションを貸して儲かるためには目先の利益を目指すのではなく、長期的な視点に立ち、10年後や20年後も含めた収益のシミュレーションをしっかりと行い、安定した収入を得ることを目標にしてください。

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