転勤などで自宅マンションに誰も住まなくなってしまう場合や、空き家になっている実家のマンションを相続した場合などには、空いているマンションを貸すことを検討する場合もあるでしょう。そのとき、最も気になるのはマンションを貸すと、どのくらいの家賃収入を得られるのだろうということではないでしょうか。
マンションの家賃を相場よりも高く設定してしまうと入居を希望する人を見つけにくく、低く設定してしまうとあまり利益を得られません。そのため、マンションを貸す前には近隣の家賃相場を調べ、オーナーも入居者も納得できる家賃に設定することが大切です。
そこで今回は、マンションを貸すときに知っておきたい家賃相場の調べ方をご説明します。
相場より家賃が高くなる条件として、下記が挙げられます。
このようにマンションの家賃相場は、交通の利便性の良い環境、生活に便利な設備の充実、築浅物件というように、住むにあたって条件が良いほど高くなる傾向にあります。
一方、家賃相場が安くなりがちな物件は上記の逆のパターンになります。
単身者が入居することの多いワンルームマンションの場合は、駅が近いという条件が他の条件よりも重視されることが多くなります。しかし、子どものいるファミリー世帯の場合は駅が近いことよりも、幼稚園や学校などが近く、治安のよい環境が好まれるケースが多く、所有するマンションがどのようなタイプのマンションかによっても、家賃に大きく影響を与える要素は変わる可能性があります。
マンションを貸す場合の契約方法にはいくつかの種類があります。契約方法によって家賃の相場も変わってくるため、マンションを貸すときには契約方法の違いを理解し、ご自身に最適な契約方法を選ぶことも大切です。
・普通借家契約
普通借家契約は、最も一般的な賃貸借契約の方法です。2年ごとの契約期間を定めていることが多く、正当な事由がない限りオーナー側から契約更新の拒否や契約解除をすることはできません。
普通借家契約では入居者がマンションを気に入った場合、いつまでもマンションに住み続けることが可能です。
・定期借家契約
定期借家契約は、あらかじめ貸す期間を定めたうえで賃貸借契約を結ぶ方法です。定期借家契約はオーナーの事情に合わせて契約期間を定めることができ、契約期間満了後にはまたマンションを利用できるというものです。定期借家契約では、契約期間が満了する1年~6ヵ月前までに、入居者に解約の意思を通知すれば契約を解除することが可能です。転勤の間だけマンションを貸す場合や、後々誰かが住む予定のあるマンションを貸す場合には、賃貸期間を限定して貸し出せる定期借家契約が向いています。
・一時使用賃貸借契約
一時使用賃貸借契約は、転勤の間だけ自宅マンションを貸す場合に適した契約方法です。定期借家契約と同様に、マンションを貸す期間をあらかじめ定めることができます。
一方、一時使用賃貸借契約の場合はあらかじめ定めた期間があり、経過後は自動的に期間が延長され、帰任に合わせて3ヵ月前までに解約を申し出ることで、契約を解除することができます。転勤の場合、赴任時に帰任のタイミングがはっきりしてないケースもあるため、定期借家契約よりも解約予告通知までの必要期間が短い、一時使用賃貸借契約の方が利用しやすいと言えるでしょう。
リロの留守宅管理は、転勤者の意向に沿った「一時使用賃貸借契約」はもちろん、投資など一般賃貸で利用したい「普通借家契約」、転勤者でなくても賃貸期間を限定したい「定期借家契約」の3つの契約プランを用意して、様々なニーズに幅広く対応しております。
期間を定めることなくマンションを貸す普通借家契約の場合、一般的な家賃相場で貸し出すことができます。しかし、賃貸期間を限定してしまう定期借家契約と一時使用賃貸借契約の場合は、契約期間満了時には入居者は必ず退去しなければならず、家賃を下げないと入居者を獲得しにくくなってしまいます。そのため、定期借家契約や一時使用賃貸借契約でマンションを貸すときの家賃相場は、普通借家契約の家賃の8割程度に設定されることが多くなります。
マンションを貸すときには、できるだけ高い家賃で貸し出したいというのが本音でしょう。しかし、将来的にまたそのマンションに住む予定があれば、家賃は下がってしまうものの、期間を限定して貸し出せる「定期借家契約」や「一時使用賃貸借契約」でマンションを貸す方が安心です。
また、マンションを貸すときには入居者の募集や入居者からの問合せ対応、家賃の回収などの管理業務の手間が発生します。自分で管理業務を行うことも可能ですが、管理業務を不動産会社に手数料を払って委託すれば管理業務にかかる手間を減らすことができます。転勤中など物件から離れている場合、自分で管理することは難しいでしょう。収支だけでなく、かけられる手間とのバランスも考えて管理会社の利用を検討してみましょう。
リロの留守宅管理は、転勤者向けの「一時使用賃貸借契約」はもちろん、投資など一般賃貸で利用したい「普通借家契約」、将来的に家を使いたい場合など期間を限定して貸し出せる「定期借家契約」の3つのプランを用意して、様々なニーズに幅広く対応しております。
マンションを貸すにあたって家賃相場を調べる方法には、自分で相場を調べる方法と不動産会社に賃料査定を依頼して相場を調べる方法があります。
賃貸情報のポータルサイトでは、市区町村や駅ごとにまとめられた家賃相場が掲載されています。間取りや建物種別などの絞り込み条件はサイトによって異なり、相場算出の元となる掲載物件も異なるため、確認できる家賃相場はサイトによって異なります。
より具体的な相場を知るためには、ポータルサイトに掲載中の入居者募集中の物件情報を、貸し出しを考えているマンションの立地するエリアに絞り、広さや駅からの距離、築年数などが近い物件の家賃を調べてみましょう。
同じエリアに似た条件の物件があまりない場合は、少しエリアを広げたり、似たような立地条件のエリアに変更したりして検索してみると、ある程度の家賃相場を知ることができます。
ポータルサイトに掲載されている情報は、現在も入居者を募集している物件です。中にはなかなか入居者が決まらず、長期に渡って募集をかけている物件もあるかもしれません。そのため、ポータルサイトで知ることができる家賃相場は、貸す側が希望している家賃相場と言えます。
より正確に賃貸契約が成立した物件の家賃相場を知りたいときは、不動産会社に相談をしてみるのがおすすめです。不動産会社では業界のネットワークを活用して成約物件の情報を把握しているため、賃料査定を依頼すると、成約物件の家賃相場から妥当な家賃の額を提示してもらえます。ただし、一社が提示する家賃の額が正しいとは限りません。賃料査定を依頼するときは複数の会社に査定を依頼し、それぞれが提示した家賃の金額を比較し、家賃の算出根拠について確認することも大切です。
使用していないマンションがある場合、そのマンションを貸すことで毎月の家賃収入を得られる可能性があります。
貸す際に「出来れば高い家賃でマンションを貸し出したい」と思うのは当然です。しかし、相場よりも高い家賃に設定してしまうと、なかなか入居者が見つかりにくくなります。一方で、相場よりも低い家賃に設定してしまうと、入居者は見つかっても収入が少なくなります。
家賃設定を誤って、マンションの貸し出しで損をしないためには、賃貸情報サイトで所有しているマンションの近隣エリアの家賃を調べた上で、複数の不動産会社に賃料査定を依頼し、過去に成約した物件をもとにした、より正確な家賃相場を把握することが大切です。
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