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「リロの留守宅管理」リロケーション基礎知識 vol.143

分譲マンションを貸すときに知りたいポイントまとめ

分譲マンションを貸すことは、不動産の活用方法として非常に有意義です。しかし、実際の手順や注意点、契約方法について詳しく知らないという方も多いでしょう。そこで今回は、分譲マンションを貸すときに知っておきたいポイントをまとめてご紹介します。

分譲マンションを貸すメリット

分譲マンションを貸す大きなメリットは、安定的な家賃収入を得られる点です。一時的に家を離れるなどの理由で住まない分譲マンションがある場合は、家賃収入を固定資産税などのランニングコストの補填に充てることができます。転勤によって自宅を離れている場合には、赴任先でかかる居住費や生活費の支えになります。また、将来的には、賃貸をやめて自分が住んだり、売却したりできる点も大きなメリットでしょう。

分譲マンションを貸すのがおすすめの人

● 定期的な家賃収入を得たい
分譲マンションの賃貸を積極的な副業にしたい方向けの考え方です。一棟まるごとの賃貸経営はリターンが大きい分、初期コストなどのリスクも考えなくてはなりません。一方、すでに所有している分譲マンションを貸し出すことにそこまでのリスクはありません。住宅ローンの残債や管理委託費用などとの兼ね合いもありますが、本業とは別の収入確保につながります。

● せっかく買ったマンションを手放したくない
人生にはさまざまな分岐点があります。どうしても転居が避けられない事態も考えられるでしょう。しかし、「長年住んでいるマンションだから、想い入れもあり手放すのが忍びない……」ということもあるはずです。もしくは、子どもたちに遺したいと考える方もいらっしゃるでしょう。賃貸すれば家賃収入を得られるため、ランニングコストを補填しながら所有するマンションを保持できます。

● 将来的には戻ってきて住む予定がある
転勤で一時的に自宅マンションを離れはするものの、将来的には戻ってくる予定であれば、賃貸がおすすめです。空き家として保持する方法もありますが、人がいなくなった家は劣化のスピードが早くなると言われます。賃貸を行い、入居者にメンテナンスをしてもらうほうが良好な状態を維持できます。

● 地域の地価が上がる見込みなので、資産として保持しておきたい
分譲マンションは、資産運用としても有用です。今後、居住地域の地価が上がる見込みがあるのなら、資産として保持し、売却の時機を検討している人もいるでしょう。価値が高まったときに売却できれば、多くの利益をもたらす可能性があります。そのタイミングが来るまでは、いったん賃貸しておくことも検討してみましょう。

分譲マンションを貸す手順

次に、分譲マンションを貸す場合の手順についてお伝えします。

賃貸管理会社(または不動産仲介会社)を探す

賃貸管理会社は賃貸経営の頼れるパートナーです。貸し出す分譲マンションをしっかりアピールしてくれるような会社・担当者を選びましょう。もしも、管理業務をオーナー自身で行う場合は、「仲介業務」のみを専門に行う不動産仲介会社に相談する場合もありますが、賃貸の管理業務は多岐に渡り、かなりの知識を持っていないとそれなりの苦労を強いられます。賃貸運営の経験がない方は特に、入居者募集だけでなく、管理業務も併せて頼める賃貸管理会社に協力を依頼する方がいいでしょう。転勤のためなどで一定期間だけマンションを貸し出すのであれば、賃貸管理会社の中でも特にリロケーションを専門に取り扱っているリロケーション会社が有力な候補になります。シチュエーションに応じて、相談する会社を見極めましょう。

募集条件を決める

マンションの借主を募集する際には、以下項目で挙げたような契約の条件を事前に決定します。
● 賃料
● 契約の種類
● 契約期間
● 敷金・礼金
● 保証人
● 保険 など
この際のポイントは、「どのような内容だと借り手がつきやすいのか」ということ。たとえば、賃料を高めに設定すれば、確かに収入は増えるかもしれません。しかし、それはその家賃で借りてくれる人が現れるのが前提です。単に自分の希望を詰め込むのではなく、借り手がつきやすい条件を担当者と一緒に相談しましょう。

入居者を募集する

賃貸マンションの入居者募集から内見対応までを実際に行うのは、賃貸管理会社と不動産仲介会社の仕事です。必ずしもオーナーが直接対応する必要はありません。ただし、入居希望者が内見に来た際に好印象を持ってもらうためには、室内の整理整頓・清掃が重要です。入居希望者が訪れるのに先立って、事前のメンテナンスをしっかりと行っておきましょう。室内の設備が古くなっているのであれば、状況に応じてリフォームなども検討しましょう。リフォームの内容によっては費用以上の収入につながる場合もあります。

賃貸借契約をする

賃貸管理サービスの契約内容によって例外はあるものの、賃貸運営を行う場合、入居申込者に入居を許可するかどうかの最終的な判断は、物件所有者が行うことが一般的です。しかし、リスクが一切ない入居者ということも普通はあり得ません。限られた情報の中で何を基準に判断すべきなのかは、誰にとっても難しいものです。入居審査については、賃貸管理会社や不動産仲介会社から得た入居申込者の情報がリスクの有無にどう関わることがあるのかなど、アドバイスをもらいながら判断を行いましょう。
入居者が決まったら、賃貸借契約を結びます。契約書にオーナーと入居者が双方署名捺印し、書類を取り交わせば契約成立です。

分譲マンションを貸すとき

分譲マンションを貸すときの主な経費としては、家具、家電撤去代、クリーニング費用、修繕費用、固定資産税、管理費・修繕積立金が挙げられます。

● 家具、家電撤去代
居室を貸す場合、通常は家具や家電の処理方法を決める必要があります。借主が学生や独身者の1人暮らしなら、部屋に残したときにたまたま喜ばれるものが、もしかするとあるかもしれません。しかし、入居者は既に家具一式を所持していることの方が多いものです。部屋の広さや構造などで家の用途がそもそもかなり制限されているような場合でなければ、候補となる入居者を狭めてまで、積極的に家具・家電を置き残すことは合理的とは言い難いでしょう。賃貸運営を行う際には、これまで使用していた家具や家電の撤去代がかかります。

● クリーニング費用
部屋が汚いままでは借主を決めることはできません。借主を早く決めて、長く借りてもらうためにも、家はしっかりと清掃しておいた方が良いでしょう。プロが清掃を行わないと、汚れを見落としてしまうことや、汚れをきれいに落とせないことがあります。清掃は専門の業者に依頼することが多く、そのためのクリーニング費用が発生します。

● 修繕費用
賃貸期間中に発生するものもありますが、転勤者であれば転勤を終えたタイミングなど、賃貸を終えて借主に退去してもらう際には多くの場合で必要となる経費が修繕費用です。国土交通省のガイドラインでは借主の故意・過失による傷みであった場合は原状回復費用を請求できると明示されています。しかし、それ以外の経年による傷みを修繕する場合は、その費用はオーナーの負担になります。

● 固定資産税
固定資産税は、1月1日の時点で不動産を所有している人に課されます。部屋を貸していたとしても、入居者に課されるわけではありません。所有権を有しているかが判断基準であり、支払義務を負うのは物件のオーナーです。

● 管理費・修繕積立金
マンションの管理費・修繕積立金もオーナーの負担です。ちなみに、入居者募集時の条件の中に家賃とは別に入居者に払ってもらう費用として「管理費」というものを記載する場合があります。しかし、この「管理費」は、オーナーが支払うマンション管理費を直接指しているものではありません。マンションの建物管理会社に支払うマンション管理費に相当する額を家賃と区別して書いているようなこともありますが、実費と一致している必要性はありません。マンション管理費を建物管理会社に実際に支払うのはその物件のオーナーです。

分譲マンションを貸すときの注意点

実際に分譲マンションを貸すとき、特に注意したい点として、管理方法と節税対策が挙げられます。住宅ローンを利用しているならば、事前の銀行への相談も怠ってはいけません。今後、その分譲マンションについて、再度オーナー自身が自宅への入居を予定しているならば、そのためにどんな契約方法が適しているかも検討しておくとよいでしょう。

管理方法についてしっかりと考えておく

分譲マンションを貸す際、管理方法は大まかに自主管理、管理委託、転貸(サブリース)の3つです。
自主管理は清掃、集金、クレーム対応、設備トラブル対応、契約更新などの手間が生じるため、主には専業大家が選択している方法と考えられます。
一方、転勤などで一時的にマンションを貸す場合、ご自身の手による自主管理は、あまり現実的とは言えません。こうした際に役立つのが管理委託や転貸です。いずれも、自主管理に比べると手数料などがかかるため収入は減りますが、物件管理にかかる手間を大きく軽減できます。副業としてのマンション賃貸経営では、このような管理委託や転貸を選ぶのが一般的です。

節税対策で収益を最大化する

分譲マンションの家賃収入は不動産所得として確定申告する義務があります。その際、いくつかのポイントを抑えることで節税効果が得られます。
まずは確定申告の種類は青色申告を選びましょう。いくつかの優遇措置が設けられていますが、所定の基準を満たすことで65万円の不動産所得控除を受けられるのが最大のメリットです。
また、マンション賃貸経営ではさまざまなコストが経費として認められます。経費を計上すると不動産所得が圧縮され、節税につながります。

・確定申告で認められる経費の例
● 租税公課(都市計画税、固定資産税、印紙税など)
● 管理費
● 修繕費(リフォーム費用など)
● 損害保険料(火災保険など)
● 減価償却費
● 借入金の利子(住宅ローンなど)
● 不動産管理会社やリロケーション会社へ支払う賃貸管理手数料 など

住宅ローンが残っている場合は銀行に必ず相談

住宅ローンの残債がある状態でマンションを第三者に貸すことは、金融機関との契約において違反となります。これは、通常であれば住宅ローンの融資条件には、「居住用の家を買う」という旨の項目があるためです。つまり、住宅ローンは自分が住む家にしか適用されないのです。
住宅ローンの支払いが残っているマンションを賃貸するのであれば、基本的に事業用ローンへの組み換えが必要になります。この場合、住宅ローンよりも金利が高くなる可能性があるので注意が必要です。
ただし、転勤期間中の一時的な賃貸といったケースでは、金融機関側に相談することで住宅ローンの使用を認めてもらえる場合も少なくありません。まずは一度、相談してみましょう。

・住宅ローン控除は受けられない
住宅借入金特別控除(住宅ローン控除)は、住宅ローンを用いて住宅を購入する際に使える制度です、節税効果が非常に大きく、住宅ローンを利用する大きなメリットのひとつと言えます。
しかし、この制度には以下のような要件が設定されています。

「居住者が、住宅ローン等を利用して居住用家屋の新築もしくは取得または増改築等をした日から6カ月以内にその者の居住の用に供し(=入居し)、かつ、その年の12月31日まで引き続きその者の居住の用に供していること」

つまり、ローンを組んだ人(もしくはその家族)が住宅ローンを使って購入した家に住んでいない場合、住宅ローン控除を受けることはできません。
ただし、転勤から戻ってきて再度その家に入居した場合は、事前に手続きをしておくことで残りの期間分の控除を受けられる場合があります。あくまでも、第三者へマンションを貸している年度中は住宅ローン控除が受けられなくなると覚えておきましょう。

自分がいずれ住むのなら契約内容に注意

分譲マンションの賃貸が一時的なものであり、最終的に自分が居住する予定なのであれば、賃貸契約の内容に注意してください。
不動産の賃貸借契約で広く一般的に用いられている「普通借家契約」は、解約の条件において他の賃貸借契約よりも借主有利となる賃貸借契約です。交わした契約の期限を迎えたときの対応は、新たに期限を設けるなどして次の契約に更新することがこの契約を交わした場合の原則であり、住まいを明け渡してほしい場合は、そのための正当事由が求められます。この正当事由というのは抽象的なものではありますが、ただ「自分が住みたくなったから」といった理由では認められません。オーナー側の一存で部屋を空けてもらうことはできないため、いざ自分が入居しようと思っても、その時に都合よく自宅が空くとは限らない、つまり、自分が特定の時期を迎えたときに居住する予定があるならば、あまり合っていない契約方法と考えられます。
転勤などの理由から一時的にマンションを貸すのであれば、一時使用賃貸借契約や定期借家契約を用いたリロケーションがおすすめです。以降は、これらの賃貸借契約の種類について解説します。

分譲マンションを貸すときの契約方法比較

分譲マンションを貸すときの契約方法は、おおよそ普通借家契約、定期借家契約、一時使用賃貸借契約の3タイプです。実際に賃貸しようと考えているなら、これらの契約方法を比較検討するとよいでしょう。

普通借家契約

普通借家契約は、不動産賃貸で広く一般的に用いられている契約方法です。契約期間は、2年で設定されるケースが多く見られます。
この契約の大きな特徴は、賃貸を終える条件などいくつかの点で借主に有利という点です。借主が更新を望めば、基本的には契約が更新され続けます。オーナー側から一方的に「部屋を明け渡してほしい」と頼んでも、合意なしに契約を解除することは原則的に行えません。
賃貸借契約のうち、普通借家契約と定期借家契約は、借主の保護を目的として作られた借地借家法にもとづいて結ばれる契約です。前述の通り、貸主の希望で解約するにはそのための正当事由を要することも、借地借家法によって定められている事項です。将来オーナーが自身で再入居を予定するケースには不向きです。

定期借家契約

定期借家契約は、決められた期間で契約が終了する賃貸借契約です。この契約を結ぶ際に定める契約の期限は、普通借家契約で設けられる期限のような更新を原則としたものとは異なります。最初に設定した契約期間が終了を迎えることで、契約は一度解かれ、入居者が入居を継続するには、契約を新たに結び直す必要があります。
この契約であれば、部屋を明け渡してもらうために、入居者の同意は必要ありません。もちろん、普通定期借家契約のような「正当事由」も不要です。オーナーが転居先から戻ってきたいとき、契約の期限まで待てば比較的スムーズに解約手続きを進められる意味で、おすすめの方法といえます。

・急な帰任などには対応が難しい
定期借家契約を契約期間の途中で解除したい場合は、普通借家契約と同様に難しくなります。正当事由があるか、入居者に頼んで合意を得られた場合のみです。それが難しい場合、契約満了のタイミングを待たなくてはなりません。しかし、転勤中だけ賃貸をして、帰任時に自宅に戻りたいような場合、転勤が予定通りの期間で終了するとは限りません。仕事の関係で帰任日が当初より早まってしまった場合、自宅に帰ることはできず、契約終了まで仮住まいが必要になることもあります。急に予定が変わる可能性を考えると、定期借家契約も不安なく採用できる方法とは言いないかもしれません。

一時使用賃貸借契約

一時使用賃貸借契約は、転勤など限られた理由で一時的にマンションを貸す際に用いられる賃貸借契約です。借地借家法に基づいた契約ではなく、解約の仕方など、借地借家法に基づいている普通借家契約や定期借家契約とは異なる点があります。
契約時には、入居者にとって借りやすくするために最低限の賃貸保証期間を設定するケースが多く見られます。最低でも2年間は設けることが一般的です。仮に賃貸保証期間を「2年間」とした場合、「2年経過以降帰任まで」というような一時使用の目的と合わせた条件で契約を結び、目的を果たした際のスムーズな明け渡しを実現できます。

・リロケーションに最適なのは一時使用賃貸借契約
一時使用賃貸借契約には、転勤などの一時使用の目的を遂げるまで、必要に応じて契約期間が変わる特徴があります。解約通知は最短で契約期間を終えたい日の3カ月前とされているため、普通借家契約や定期借家契約に比べてフレキシブルに契約期間満了日を設けることができます。慎重に短めの契約期間を設けるといった必要もないため、賃貸可能な期間中、部屋を目一杯まで貸せる点もリロケーションに最適です。

まとめ

今回お伝えしたとおり、分譲マンションを貸し出す際には、事前に知っておかなくてはならない知識や注意点がいくつも存在します。シチュエーションによっては、こちらの記事で紹介できていないポイントなどもあるでしょう。分譲マンションを賃貸する際には、今回ご紹介した内容を基礎知識として踏まえながら、賃貸管理会社やリロケーション会社の担当者からアドバイスを受けることが大切です。そのうえで、ご自身が納得できる賃貸を実現しましょう。