空き家を貸すメリット・デメリット8選!注意すべきポイントも解説

執筆者│平田 翔

平田翔

【資格】

宅地建物取引士

「空き家を所有することになったが維持管理の方法に悩んでいる」
「空き家のままにするより賃貸に出すなどして有効活用したい」と、
考えている人は多いのではないでしょうか。

空き家の増加が社会問題として注目されるなか、賃貸に出して収益を得る人が増えています。
空き家を貸すことで、建物の劣化を防ぐメリットもあります。

家は誰も住んでいない状態が続くと、湿気や害虫・害獣、埃などで傷み、
劣化が速まるので注意が必要です。

資産価値を維持しながら建物を長持ちさせるコツは、人が使い続けることです。

本記事では、空き家を貸すメリット・デメリットや貸せない空き家の特徴、
リフォームすべきかの判断材料、貸す際のポイントなど
を詳しく解説します。

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1. 賃貸物件として空き家を貸す5つのメリット

賃貸物件として空き家を貸す5つのメリット

空き家を貸すメリットは、以下の5つです。

  1. 家賃収入を得られる
  2. 建物の劣化を抑えられる
  3. 家を所有し続けられる
  4. 防犯面でのリスクを軽減できる
  5. 「特定空き家」に認定される可能性が低くなる

それぞれ詳しく解説します。

1-1. 家賃収入を得られる

空き家を貸すことで家賃収入が得られるため、固定資産税や修繕費などの維持管理費に充てることが可能です。空き家は所有し続けるだけでもコストはかかります。家賃収入によって維持管理費の負担を減らせるだけでも、空き家を貸すメリットがあるでしょう。

なお、実際に空き家を貸した際に得られるであろう家賃収入を把握するには、賃貸管理会社に相談してみましょう。さまざまな賃貸管理会社が、インターネットから簡単に申し込める無料相談や無料賃料査定を行っており、当社でも実施しているのでお気軽にご連絡ください。

空き家を貸す際のご相談はこちらから

家を貸すときの家賃の決め方に関して、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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1-2. 建物の劣化を抑えられる

空き家を貸して人に住んでもらうメリットの1つに、建物の劣化を抑えられる点があげられます。建物は時間とともに老朽化しますが、空き家にしておくことで、以下のような問題が発生し家全体の劣化スピードが早まります。

  • 通気が悪くなりカビや腐食が発生する
  • 屋根や外壁の破損に気がつかず、建物内部にまで被害が広がる
  • 害虫・害獣の侵入により、建材の食害や設備の破壊が起こる

また、懸念すべきは、自宅の被害だけではなく、倒壊リスクの高まりや害虫・害獣の住処になることで近隣住民に迷惑がかかってしまうことです。空き家として放置する場合でも定期的な管理や修繕は欠かせないため、なるべく人に住んでもらい建物劣化によるリスクを減らしたほうが良いでしょう。

なお建物が老化することで、以下のようなコストがかかります。

  • 屋根や外壁などの屋外修繕費用
  • 給排水・ガスなどの設備修繕費用
  • 建具・床・クロスなどの部材修繕費用

例えば屋根を修繕する場合、1回の修繕費用が100万円以上かかることもあります。劣化が早まり、さらに修繕の必要性に気がつくのが遅れると、より多くの費用がかかり修繕期間が長くなるでしょう。なるべく不要な修繕コストを抑えるという観点からも、自宅を賃貸するメリットは大きいと言えます。

1-3. 家を所有し続けられる

空き家を貸す場合、家賃収入を得ながらも建物の所有権を持ち続けられる点もメリットと言えます。

空き家を貸したい人のなかには、一時的な転勤により数年後に戻ってくる人や老後に自宅として活用したいと考えている人もいます。一時的に空き家を貸し出し、いざ使うときになったら返してもらうことも可能なので、将来的に自分が住むことを考えている人や、実家がこれから空き家になるような場合などに空き家を賃貸するのは特におすすめです。

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1-4. 防犯面でのリスクを軽減できる

空き家を人に貸すことで、防犯面でのリスクを減らすことが可能です。空き家を放置すると、壊れた窓や扉から不法侵入される可能性が高まります。

空き巣被害だけではなく、放火の被害や自宅で犯罪行為が行われたり浮浪者が住み着いたりするケースもあります。また、周辺地域の治安の悪化にもつながり、管理不十分となることから所有者としての責任が問われ、社会的信用が失われることにもなります。

特に空き家は誰も住んでおらず、管理が行き届きにくい点で放火されやすく、実際に全国各地の空き家で火災が発生しています。

消防庁が発表した「令和5年(1月~12月)における火災の状況(確定値)について」でも放火、放火の疑いは全国で4,000件以上あり、1番多い原因になります。

参考:消防統計(火災統計)[総務省消防庁]

そのため、空き家を貸し出して人に住んでもらうことで、防犯上のリスクを回避できます。

1-5. 「特定空き家」に認定される可能性が低くなる

空き家を貸し出すメリットの1つに、特定空き家に認定されるリスクを下げられる点があげられます。特定空き家とは、常日頃から居住に使用していない建物(空き家)のなかでも、以下の状態にある空き家を指します。

  • 放置することで倒壊等著しく保安上危険の恐れがある状態
  • 放置することで著しく衛生上有害となる恐れがある状態
  • 適切な管理が行われておらず著しく景観を損なっている状態
  • 周辺の生活環境の保全を図るために放置するのは不適切である状態

出典:「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針 (ガイドライン)[国土交通省]

特定空き家に指定されると、土地にかかる固定資産税の優遇措置が適用されなくなるのが大きなデメリットです。200平方メートル以下の小規模住宅用地に居住用途の建物が存在していると、土地にかかる固定資産税を6分の1に、都市計画税を3分の1まで減税可能です。

しかし、特定空き家に認定されると、優遇措置が適用されている場合と比較して、固定資産税が最大で6倍になってしまいます。空き家を放置すると特定空き家に認定される可能性が高まっていくだけですが、賃貸として利用し続けることでリスクが減ります。

なお、特定空き家に認定されていなくても、空き家の状態によっては「管理不全空家」に該当するため注意が必要です。管理不全空家とは、適切な管理が行き届いておらず、そのまま放置すると特定空き家になる恐れのある空き家のことを指します。より広範囲の物件が管理不全空家に該当する可能性があるため、空き家所有者にとって管理の重要性が一層高まっています。

特定空き家に関するより詳しい内容は、以下の記事で解説しているのであわせてご覧ください。また、空き家になったご自宅が貸し出せそうかは、物件種別、築年数、専有面積などを入力いただければ、貸し出せそうかや概算の賃料をお調べ致します。地域によっては対応が難しい場合もありますが、先ずは以下のフォームから賃料の査定をされてはいかがでしょうか。

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2. 賃貸物件として空き家を貸す3つのデメリット

賃貸物件として空き家を貸す3つのデメリット

賃貸物件として空き家を貸し出すデメリットは、以下の3つです。

  1. 入居者トラブルやクレームに対応する必要がある
  2. 修繕やメンテナンスの費用が発生する
  3. 入居者が見つかりにくい

それぞれ詳しく解説します。

2-1. 入居者トラブルやクレームに対応する必要がある

賃貸経営を行うと、以下のようなトラブルに対応するケースも多いです。

  • 設備が故障したことによる入居者からのクレーム
  • 騒音やマナー違反による隣人トラブルの仲裁
  • 家賃の長期滞納による入居者への強制退去の措置 など

設備トラブルや騒音問題は、昼夜問わず起こりうるので、深夜に連絡がくる可能性もあります。また入居者によっては、家賃の滞納や退去時の原状回復に関するトラブルも発生します。入居者とのトラブルを避けるには「リロの留守宅管理」でも対応している転貸借契約がおすすめです。

転貸借契約とは、オーナーの了承を得たうえで、物件の又貸しをする契約のことです。オーナーと不動産管理会社が賃貸借契約を締結し、その後、不動産会社が実際に居住する入居者を探して転貸借契約を結びます。

転貸借契約であれば、居住者からのクレームやトラブルの解決は不動産会社が行います。オーナーは賃貸収入を得ながら、物件の管理を不動産会社に一任できる契約です。

転貸借契約に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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2-2. 修繕やメンテナンスの費用が発生する

空き家を貸し出す際や入居者が退去したタイミングなどには、建物の修繕・メンテンナンス費用がかかります。建物の経年劣化や設備の不具合などが発生した場合も、物件のオーナーが費用を負担するのが一般的です。入居者が故意に壁を破壊したり、喫煙によりクロスを変色させたりした場合には、オーナーは相手方に修繕費用を請求できます。

しかし修繕やメンテナンス費用は、空き家の場合や自身で住む場合でも発生します。そのため、家賃収入が得られる賃貸のメリットは大きいでしょう。

2-3. 入居者が見つかりにくい

空き家を貸し出したとしても、入居者が現れず長期間空室が続く可能性があります。築年数が経過して建物が古くなると、家賃は周辺相場よりも低くなる傾向にありますし、新築や築浅の物件と比べると入居者の需要が下がります。なお、賃貸物件を管理会社に委託する場合に支払う管理手数料は、入居中に限られるため、空室でなければ支払う必要はありません。しかし、固定資産税や維持修繕費用は空室でも発生し、適切に通風作業などを行わないと建物の劣化が早まるので注意が必要です。

そのため、空き家を貸し出す目的や需要の大きさなども考慮して、そもそも賃貸にすべきなのか、また賃貸する際の家賃や条件を慎重に検討する必要があります。賃貸管理会社の賃料査定を受ける場合には、査定金額の根拠を明示してもらうことで、空室リスクの回避まで考慮した金額設定が可能です。

3. 空き家を貸すなら自主管理より委託管理がおすすめ

空き家を貸す際には、物件の管理が必須です。物件管理は、自ら管理する自主管理賃貸管理会社に管理を依頼する委託管理があります。

空き家などの持ち家の賃貸では、入居者とのトラブルや複雑な法律も理解する必要があるので、おすすめなのは委託管理です。また、物件が遠方にある人本業が多忙で物件管理まで手が回らない人も、管理会社に委託することで安心して空き家を貸し出せます。

賃貸物件として空き家を貸す3つのデメリット

仮に友人や知り合いに貸す場合も、委託することで以下の対応を自分で行わなくて済みます。

  • 入居者との契約
  • 入居者が退去する際の立ち会い、敷金精算
  • 家賃滞納時のやり取り など

家賃に対して5~12%の委託管理料が発生しますが、さまざまな賃貸管理業務を任せられるのは、煩雑な手間を大きく軽減できることから物件オーナーにとって手数料以上に大きなメリットです。賃貸管理に関して、以下の記事でより詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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4. 空き家を賃貸物件として貸す際の流れ

空き家を賃貸物件として貸し出す際の流れは、以下のとおりです。

  1. 賃貸管理会社に賃料査定を依頼する
  2. 入居条件・家賃などを決定する
  3. 入居者の募集を行う
  4. 入居者と賃貸借契約を締結する
空き家を賃貸物件として貸す際の流れ

まずは、賃貸管理会社に賃料査定を依頼して、賃料相場や自宅を貸し出す際の適正賃料を把握します。賃料目安を把握できたら、入居条件を決定し募集を行います。この際に、物件管理だけではなく、入居者の募集まで行える管理会社に依頼することで、広告掲載から入居者との契約、賃貸管理、退去時の手続きまで一貫して行えるため効率よく入居者探しを行えます。

入居希望者が現れたら、内覧を行い、賃貸借契約を締結します。家を貸し出す際の流れについては、以下の記事で詳しく解説しているので合わせてご覧ください。

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5. 空き家に出せない家はある?気になるケースを解説

空き家に出せない家の一例として、以下のケースがあげられます。

  • 住宅ローンが残っている
  • 家の老朽化が進んでいる

例えば、住宅ローン返済中の場合は、銀行との金銭消費貸借契約(住宅ローンの契約)があるため、家の貸し出しは原則不可能です。住宅ローンは、本人が居住するための住宅を購入する目的での貸付であるため、そもそも他人に貸し出すことを想定していません。

空き家に出せない家はある?気になるケースを解説

住宅ローン返済に賃貸物件として貸し出すと、投資用物件の状態になるため契約違反となります。その場合は、不動産投資ローンを組む必要があるので注意が必要です。ただし海外赴任のような場合で、帰任後に再び入居する条件であるなら、住宅ローンを継続したまま貸し出すことが可能な場合もあります。住宅ローンを借りている金融機関に相談してみましょう。

家の老朽化が進んでいる場合でも、対応できる会社はあるので、まずは賃貸管理会社に相談してみるのがおすすめです。

リロケーション・ジャパンでは、以下のケースでの対応力を強みとしています。

  • 転勤時の一時的な賃貸
  • 相続で得た空き家の賃貸
  • 長期的な資産運用を目的とした賃貸

リロケーション・ジャパンは、海外赴任や転勤時に留守になる自宅を賃貸に出す「留守宅管理サービス」を日本で初めて事業化した会社です。40年以上の賃貸管理実績から、お客様の多様なニーズにあわせたプランを用意しています。また、賃貸期間中に発生するさまざまなリスクに備えるために「賃料支払保証」や「明渡し保証」など、安心保証サービスも充実しています。

賃料査定を行うことが、空き家を貸し出す際の第一歩になりますので、気になる人はまず無料の賃料査定を受けてみてください。

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6. 空き家を貸す際にリフォームがおすすめ・必要ないケースを紹介

空き家を貸す際にリフォームがおすすめ・必要ないケースを紹介

空き家を貸す際に、リフォームを検討する人も多いです。リフォームすることで外観や設備が新しくなり、物件の価値を高められます。

リフォームがおすすめのケースと必要ないケースをそれぞれ詳しく解説します。

6-1. リフォームがおすすめなケース

築古の空き家であっても、リフォームにより外観や内装、設備が新しくなることで物件価値の向上が見込めます。また、物件が新しくなることで、スピーディーに入居者が決まったり、賃料アップができたりします。

具体的にリフォームが向いているケースは、以下のとおりです。

  • 水回り設備の故障や屋根や床の破損など、物件の状態が悪い場合
  • デザインや性能で競合物件との差別化を図り、魅力を高めたい場合
  • 長期的な賃貸経営を行うために、物件の寿命を延ばしたい場合

上記に該当している場合でも、独断でリフォームを行うのではなく、まずは賃貸のプロである賃貸管理会社に相談するのがおすすめです。

リフォームの決定には、期待できる賃貸収入から支払ったリフォーム費用を差し引いて、収益が確保できるかを計算する必要があります。また、リフォーム会社ではなく賃貸管理会社に相談するのは、地域の特性と賃貸需要を把握した上で、貸し出すための必要最小限の適切なリフォームを提案できるからです。

エリアや物件の状態によっては、そもそもリフォームが必要ないケースもあります。自宅のリフォームを前提にするのではなく、賃貸を前提に話を進められるので、賃貸管理会社に相談するのがおすすめです

以下の記事では、古い家を貸す際のポイントを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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6-2. リフォームが必要ないケース

リフォームをせずに貸し出すことで初期投資が必要なく、すぐに賃貸を開始できます。具体的にリフォームが必要ないケースは、以下のとおりです。

  • 築年数が5年程度の状態が良好な場合
  • 駅近や都市部のような立地条件の良い物件の場合
  • 過去にリフォーム歴があり、それほど傷んでいない場合
  • 多少築古でも、簡単な修繕やハウスクリーニング程度で十分に賃貸可能な場合

築年数が5年程度で建物の状態が良好な場合や、駅近や都市部などの賃貸需要が高いエリアにある物件の場合は、そもそも居住者が見つかりやすいためリフォームは必要ないでしょう。

注意点は、競合物件の賃料や設備・内装の状態によっては、入居者が現れにくい場合があることです。また、築年数によっては、設備の老朽化による突発的な修繕の可能性が高まる可能性もあります。

7. 不動産管理会社を選ぶ際の5つのポイント

不動産管理会社を選ぶ際の5つのポイント

空き家を貸し出す際に注意すべきポイントは、以下の5つです。

  1. 空き家活用に関する制度や補助金を調べる
  2. 賃貸借契約の種類を理解する
  3. 空き家の現状を記録しておく
  4. 賃貸管理に関わる費用に気をつける
  5. 賃料査定は複数社に依頼する

それぞれ詳しく解説します。

7-1. 空き家活用に関する制度や補助金を調べる

空き家を貸し出す際に、国や地方自治体が設けている助成や補助を事前に調べてみましょう。空き家リフォームにかかる工事費用に関して、補助をしている自治体もあります。補助金によっては、50万円ほどの補助を受けられるケースもあります。

以下が、助成・補助の特例です。

制度・補助 運営元 概要
セーフティネット
住宅の改修費支援
国土交通省 ・セーフティネット住宅(高齢者/障害者/子育て世帯/低所得者など要配慮者が安心して入居できる賃貸住宅)の改修工事費用に対する補助
・補助額は工事の内容によって異なる
空き家賃貸用住宅
リフォーム補助金制度
神奈川県
清川村
村内にある空き家を賃貸用住宅にリフォームすることで、最大50万円を交付
福岡県空き家活用
サポートセンター
福岡県 ・空き家に関するさまざまな悩みを相談できるサポートセンター
・賃貸や売買の流れや必要コストのシミュレーションを行え、必要な場合は専門業者を紹介してもらえる

助成や補助を調べる場合には、インターネットで検索するか、空き家の所在する役場に確認してみましょう。

7-2. 賃貸借契約の種類

賃貸借契約には、以下のように「普通借家契約」「定期借家契約」「一時使用賃貸借契約」の3つがあります。

普通借家契約 定期借家契約 一時使用賃貸借契約
契約期間 基本的に1年以上の期間を設定(※1) 契約時に契約期間を設定 一時使用の目的を果たすまでの期間
契約の更新 不可 不可
貸主からの解約申し出 正当事由がない限り不可 期間満了をもって解約可(※2) 一時使用の目的を果たすことにより解約可(※3)
契約方法 口頭でも書面でも可 書面(または電磁的記録)でのみ可 口頭でも書面でも可
賃料 賃貸市場の相場 普通借家契約の8~9割 普通借家契約の8~9割
用途 対象の家に住まず永続的に貸し出す場合 転勤などの場合 転勤などの場合
  • ※1:期間の定めのない契約も可
  • ※2:期間満了の6ヶ月〜1年前までの間に解約予告が必要
  • ※3:解約日の3ヶ月前までの事前告知が必要

契約方法を選ぶ際にポイントになるのは「貸主自身が再び住む予定があるか」です。 例えば、普通借家契約では借主の権利が強く守られるため、入居者が更新を希望すれば貸主は断れません。そのため貸主が数年後に再び住みたいと思っても、入居者に退去してもらうのが難しい可能性があります。

後々、自分で家を使いたいという人には、以下の理由から定期借家契約がおすすめです。

  • 契約時に賃貸期間を明確に定められ、契約期間満了時に確実に契約を終了できる
  • 数ヶ月単位での契約締結が可能なため、一時的に空き家を活用できる
  • 入居者とのトラブルがあった場合でも、契約期間満了により確実に退去してもらえる

ただし、定期借家契約では、賃貸市場の相場と比較して家賃設定が低めになる点に注意が必要です。普通借家契約と定期借家契約のより詳しい内容は、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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7-3. 空き家の現状を記録しておく

空き家を貸す前には、以下の理由から、部屋についている傷や設備の損耗具合などの現状を記録しておくことが大切です。

  • 入居時と退去時の部屋の状態を比較できる
  • 退去時の敷金精算のトラブル防止に役立つ
  • 入居者と大家の責任範囲を明確にできる

貸し出す前の部屋や設備などの状態を記録しておくことで、入居者が退去する際に「もともとあった傷や汚れなのか」を判断できます。現状を記録する際には、各お部屋の細かな傷や問題箇所を写真撮影しておき、チェックリストや図面を用意して詳細な情報を記録するのがおすすめです。

7-4. 賃貸管理に関わる費用に気をつける

空き家を貸す際には、賃貸物件を新たに建築する必要はありませんが、ハウスクリーニングなどの初期費用がかかります。簡単に必要な費用をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

費用相場 概要
ハウス
クリーニング費用
8,000〜25,000円 自宅内外の清掃費用
リフォーム・
リノベーション費用
5万〜100万円 老朽化した設備の修繕や新しくするための費用
設備の修繕費用 15万〜300万 貸し出す前に設備が壊れていた場合や貸し出している途中で壊れた場合の修繕費用
管理手数料 家賃の5〜12%程度 入居者の募集からトラブル対応までの管理業務の委託費用
火災保険料 35万〜40万円ほど(5年間) 火災や落雷、水害など災害リスクから家屋や家財を守る保険

実際にどの程度の費用がかかるかは、物件の状況で異なります。なるべく初期費用を抑えようとして、ハウスクリーニングや設備の修繕を行わないと入居者探しが難航する可能性があります。スムーズに入居者を見つけ、居住中のトラブルのリスクを抑えるためにも、クリーニングやリフォーム、修繕などへの投資は大切です。

なお、賃貸収入が発生した場合には、不動産所得として確定申告が必要です。年間の不動産所得が20万円を超える場合に確定申告が必要ですので忘れないようにしましょう。確定申告は、翌年の2月16日から3月15日までに行います。

賃貸収入に関する確定申告に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

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7-5. 賃料査定は複数社に依頼する

不動産会社に賃料査定を依頼する際は、賃貸管理の実績が豊富な会社を調べて査定の依頼をすることをおすすめします。不動産会社のホームページを確認するという少しの手間はかかりますが、実績豊富な会社を自分で選定し、2~3社に絞って依頼することで、信頼できる会社を選べる確率は格段に上がります。

近年は、インターネット上に無料で複数の不動産会社に一括で賃料査定を依頼できる一括査定サイトが増えてきました。一括査定サイトは便利であるものの、どのような不動産会社に査定が依頼されるのかがわからないものもあります。
そのため、必ずしも賃貸管理の実績が豊富な会社に依頼できるわけではないことから、一括査定サイトでは期待した不動産会社に出会えない場合があるため注意しましょう

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8. まとめ

空き家を貸すことで、家賃収入の確保や建物の劣化防止、防犯リスクの軽減などのメリットが期待できます。一方、空き家のまま放置することで特定空き家に認定されるリスクが高まり、劣化が早まり多大な修繕費がかかる可能性もあります。

実際に貸し出す際には、複数の不動産会社に賃料査定を依頼して適切な賃料設定を行いましょう。さらに、将来的な資産価値の維持・向上を見据えた場合、自主管理ではなく実績のある管理会社への委託がおすすめです。

管理会社を通じた適切な物件管理により、安定した家賃収入の確保と、長期的な資産価値の維持・向上の両立が可能となります。空き家を賃貸する際の第一歩として、まずは無料の賃料査定から始めてみましょう。

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この記事の執筆者

執筆者│平田 翔

平田翔

ハウスメーカーにて建売住宅販売と土地仕入れ・土地調査の業務を経験。現在は、SEOやコラムなど、不動産を中心に様々なジャンルのライターとして活動中。「宅地建物取引士」の資格と実務経験を活かして、不動産関連の記事は300記事以上を執筆。

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