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「リロの留守宅管理」リロケーション基礎知識 vol.41
海外赴任時の税金は?確定申告は必要?

日本国内の会社で働いて給与を得る場合は、給与に所得税が課税され、給与から天引きされる形で納税をしています。では、海外赴任後に現地の支店や子会社で働いて得た収入についてはどうなるのでしょうか。

また、リロケーションを行う場合に生じる家賃収入などに対して確定申告は必要になるのでしょうか。 気になる海外赴任中の税金の取り扱いや納税方法についてご紹介します。

海外勤務で得た給与は、原則日本の所得税の課税対象外

1年以上の予定で海外支店に勤務した場合や海外の子会社に出向した場合は、所得税上の「非居住者」となります。非居住者が国外勤務で得た給与には、原則として日本の所得税は課税されません。

そのため、海外赴任前には海外勤務を開始する年の1月1日から出国日までに日本国内で得た給与について、源泉徴収された所得税を精算する必要があります。精算方法は、毎年12月に行う年末調整と同様の手順で、勤務先の企業が行います。 まず、「給与所得者の保険料控除申告書」を会社に提出します。この時、控除する保険料は非居住者となる日までに支払った金額を対象にして算出します。

次に、その年に提出した「給与所得者の扶養控除等申告書」の記載内容に変更がないかを確認します。扶養親族になるかどうかは、出国時の現況が判断基準となります。配偶者控除や配偶者特別控除を受ける場合には、「給与所得者の配偶者控除等申告書」も合わせて提出します。控除対象扶養親族などに該当するかどうかは、海外赴任となる年の1年分の所得金額を出国時の現況をもとに見積もり、配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除が受けられるかどうかを判断します。

日本国内で発生した所得は課税対象。納税管理人の届出を忘れずに

海外に転勤して非居住者となった後も、日本国内で所得が生じる場合には、引き続き日本の所得税の課税対象となり、確定申告が必要となります。しかし、海外赴任者は海外居住のため、日本での確定申告手続きは難しくなります。そのため、確定申告が必要な場合は、海外赴任者に代わって日本で所得申告書の提出や税金の納付などを行う納税管理人を選定しなければなりません。

納税管理人は、法人でも個人でも構いません。海外赴任者の納税地を所轄する税務署長に「所得税の納税管理人の届出書」を提出することで、納税管理人として認められることになります。出国前に納税管理人を決定し、届出をしておきましょう。 届出提出後には、税務署からの書類は納税管理人宛に送付されますが、確定申告書の提出は海外赴任者の納税地を管轄する税務署長に対して行います。

日本国内に不動産を保有している場合

国内の自宅をリロケーションする場合、賃貸料などで得られた不動産所得は日本の所得税の課税対象となり、一定額以上であれば毎年確定申告書を提出しなくてはなりません。年の中途で海外赴任になった場合には、その年の1月1日から出国する日までの間に生じたすべての所得と、出国した日の翌日からその年の12月31日までの間に生じた国内源泉所得を合計した金額で確定申告を行います。

出国までに納税管理人の届出を提出していない場合は、出国翌年から毎年2月16日から3月15日までの間に自身で確定申告をしなければならなくなります。リロケーションをする場合は、納税管理人の届出を忘れないように注意しましょう。

また、海外赴任中に不動産を売却した時に得られる所得に対しても、日本で所得税が課税されることになります。不動産の売却で得られる所得は譲渡所得とされ、原則として確定申告が必要です。譲渡所得の金額の算出方法は、国内居住者の場合と同様です。
納税が必要になるのは所得税だけではありません。日本国内に土地や家屋などの固定資産を所有している場合は、海外居住後も引き続き固定資産税や都市計画税の支払い義務があります。納税方法は、銀行の自動引き落としに設定するか、納税管理人に支払いを代行することが一般的です。

海外赴任中の住民税の取り扱い

ここまで海外赴任中の所得税の取り扱いについてみてきましたが、住民税はどのような扱いになるのでしょうか。 まず、住民税は原則としてその年の1月1日に住所があった地に前年1年間の収入を元に算出された税額を納付することになります。そのため、年の途中で海外に転出した場合であっても、その年度の住民税は全額支払わなければなりません。出国の翌年の1月1日をまたいで1年以上海外に居住する場合は、その年度の住民税は課税されません。
出国した年の納税分は、勤務先での最後の給与で一括徴収するかその後の給与で差し引く方法があり、その場合は手続きの必要はありません。自分で納税する場合には、納税通知書を受け取り、代わりに納税する納税管理人の選任が必要です。