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更新日2021年2月12日

日本の電化製品は外国で使えるの?
海外の電圧とプラグ形式事情

海外赴任が決定し、赴任先に日本で使い慣れた電化製品を持ち込みたいと考える人も多いかもしれません。しかし、日本の電化製品を海外赴任先に持ち込んでもそのまま使えるとは限りません。日本と外国では、電圧やコンセントのプラグ形状が異なります。そのため、日本の電化製品を外国で使うためには、変圧器(ダウントランス)や変換プラグの準備が必要になる場合があります。

海外各国で使用されている電圧やプラグ形式の種類、日本の電化製品を海外で利用する方法についてご紹介します。

世界で使用されている電圧の種類

世界で使用されている電圧の種類

日本で使用されている電圧は100Vですが、海外ではほとんどの国が100Vより高い電圧を使用しています。主な国で利用されている電圧は以下の通りです。

≪AC110V地域≫
台湾、カナダ(110-120V)など
≪AC120V地域≫
アメリカ、ハワイ、グアム、メキシコなど
≪AC220V地域≫
中国、韓国(一部110V)、インドネシア、香港、タイ、イタリア、フランス、イギリス(220-240V)、チェコ、ハンガリー、ベルギー、フィンランド(220-230V)、エジプト、サウジアラビアなど
≪AC230V地域≫
ドイツ、オーストリア、オランダ、ノルウェーなど
≪AC240V地域≫
オーストラリア、ニュージーランドなど

手持ちの電化製品の電圧を調べる

上記のように、その他の国々は日本よりも高い電圧を使用していることがわかります。そのため日本の100V対応の電化製品を海外でそのまま使用すると、電気機器が電圧に耐えることができずに発火したり、故障したりする恐れがあり危険です。
しかし、最近のスマートフォンやデジタルカメラ、ノートパソコンなどの電気機器は、幅広い電圧に対応できるものも増えており、日本の電化製品だからと言って全てが外国で使えないわけではありません。赴任国で使えるかどうかは、機器本体や取扱説明書に記載された表示を確認することで知ることができます。

機器や説明書に表示されている定格入力、もしくはINPUTがAC100と書かれた製品は、日本の電圧である100Vのみに対応した製品で、海外でそのまま使うことはできません。赴任国の電圧に合わせる変圧器が必要になります。 定格入力、もしくはINPUTがAC100-120Vの製品は、アメリカなどのAC120V地域には対応しますが、それ以外の地域では変圧器が必要です。
また、電子レンジ、炊飯器、洗濯機、ドライヤーなど、モーターを使うものや消費電力の大きい電化製品を使用する際には、製品の定格容量(Wで表示)の2~3倍の容量に対応した変圧器が必要です。

定格入力、もしくはINPUTがAC100-240Vの製品は、100Vから240Vまでの電圧に対応しているという意味です。ほとんどの地域で変圧器を使わずにそのまま利用できますが、パソコンなどではアダプターは海外対応になっているものの、電源ケーブルが高圧電力に対応していないこともあります。念のため取扱説明書を確認しておきましょう。確認が取れない場合には、高電圧対応ケーブルまたは変圧器を利用したほうが安心です。

電圧を変える変圧器の種類

日本の電化製品を電圧の違う海外で使用するためには、現地の電圧を100Vに下げるダウントランスの変圧器が必要です。変圧器には、大きく分けて「トランス式変圧器」と「電子式変圧器」があります。トランス式変圧器は全ての電気機器に利用することができますが、容量が少ないため使用する電気機器の電力容量に注意が必要です。

トランス式変圧器
トランス式変圧器
電子式変圧器
電子式変圧器

一方、電子式変圧器はトランス式変圧器に比べて軽量ですが、デジカメやパソコンなどマイコン制御の機器では使用することはできません。しかし、ポット、アイロン、電子レンジ、炊飯器、洗濯機、ドライヤーなど、モーターを使うものや消費電力の大きい電化製品の使用に適しているという利点があります。ただし消費電力の大きい製品を使用する際には、製品の定格容量(Wで表示)の2~3倍の容量に対応した変圧器が必要となるため注意しましょう。変圧器が必要な場合には、利用したい電化製品の消費電力を確認して適した方式の変圧器を準備しておきましょう。

また、アジア・東欧・ロシア・アフリカ・南米など、電圧が安定しない国や地域に赴任する際には、電圧変動を自動的に調整し電圧を安定供給する機能のついた変圧器を選ぶことをおすすめします。

外国で使われているプラグの形状はさまざま

電化製品の電圧が海外での使用に対応していても、プラグの形状が異なっていればそのまま外国で使用することはできません。コンセントのプラグ形状は、ピンの形や数などによって、主にA、B、BF、B3、C、SE、O、O2の8タイプに分かれています。
日本やアメリカ、カナダ、メキシコなど北米中南米ではAタイプが多く使用されています。シンガポールやイギリス、香港、タイ、エジプトなどはBFタイプ、フランスやドイツ、イタリアなどのヨーロッパの主な国はCタイプもしくはSEタイプ、オーストラリアやニュージーランドなどのオセアニアではOタイプというように国や地域によって使われているプラグの形状が異なります。そのため日本の電気機器を外国で使用する際には、赴任国に合わせて変換プラグを用意する必要があります。

変換プラグはそれぞれのタイプのものが市販されていますが、一つの変換プラグで複数のプラグに対応できるもの8タイプ全ての形状に対応するものもありますので、海外赴任後も他国への出張が多い場合には、一つ持っていると重宝します。

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