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公開日2022年9月14日
「リロの留守宅管理」リロケーション基礎知識 vol.159

サブリース契約ってどんな仕組み?サブリース契約のメリットやデメリットもご紹介

サブリース契約とは、賃貸契約時に用いられる契約方法の1つです。自宅や空いている家を賃貸に出そうかと考えている方の中には、サブリース契約に関心があるものの、サブリース契約の具体的な内容が分かりにくいと感じている方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回はサブリース契約の仕組みとそのメリット・デメリットについて解説します。

サブリース契約とは

サブリース契約とは、転貸借契約とも呼ばれる契約方式です。一般的な賃貸物件の場合、賃貸人(オーナー)と賃借人(入居者)が賃貸借契約を結びます。したがって、単にオーナー=賃貸人、入居者=賃借人という図式が成立します。

サブリース契約でもオーナーが賃貸人で入居者が賃借人となる点に変化はありませんが、サブリース契約は賃貸人O(オーナー)が賃借人A(借主)に貸し出した物件(Aが借りた物件)について、今度はAが賃借人B(入居者)に貸し出す「転貸(又貸し)契約」のことです。

このときのAは、Oに対する賃借人(借主)であると同時に、Bに対する賃貸人(貸主)でもあります。そのため、OとAはともに賃貸人であり、AとBはともに賃借人となります。

一般的な賃貸では、物件の所有者(オーナー)と入居者の二者間において賃貸借契約が結ばれます。一方でサブリース契約では、オーナーと賃借人A、同時に賃貸人でもあるAと賃借人B(入居者)というようにそれぞれ賃貸借契約が結ばれるという訳です。この仕組みがサブリース契約です。

賃貸管理会社は、前述O、A、Bの中のAのように元の貸主と最終的な借主の間の立場となることで、賃貸管理サービスの形態の一つとして、このサブリースの契約形態を用いることがあります。賃貸管理会社がオーナーと入居者の間で、賃貸借契約の契約当事者として賃貸運営に関わることで、単に仲介をするだけではない、オーナーのリスクや手間を軽減するための様々な賃貸管理サービスが提供されています。

サブリースと呼ばれるもので特に多いのが、入居者が決まるまでの空室時の賃料を一定の条件のもとで保証するタイプの賃貸管理サービスです。その他、転勤時に自宅を貸し出すような場面でも(前述の賃料を保証するタイプのサービスとの区別の面からサブリースと呼ばれる機会は少ないですが)オーナーのリスクを抑える目的でサブリース契約(もともと同じ意味ですが、こちらのケースでは日本語で「転貸」と呼ばれることが多いです)が多く用いられています。

サブリース契約のメリット

サブリース契約を用いた賃貸管理サービスを利用すると、収入や手間に関する次のようなメリットを得られる可能性があります。

賃料保証がついて収入が安定する

サブリース(転貸)で提供されるサービスでは借主である賃貸管理会社からオーナーに支払われる賃料に一定の保証が付けられていることが多くなっています。これは、賃貸経営における収支の安定につながり、オーナーにとってはメリットになるでしょう。

賃貸経営時には、次のような理由から賃貸経営にかけた費用分を家賃として回収することができず、赤字になってしまうリスクがあります。

・初期費用をかけすぎてしまった
・賃料を安く設定しすぎた
・借主(入居者)が見つからない
・借主(入居者)が賃料を支払わない

初期費用にかける金額や賃料設定などは、事前に綿密な計画を策定することでリスクを回避できる可能性があります。しかし、入居者が獲得できない、入居者は獲得したけれど家賃を滞納しているというケースは予見することが難しいものです。

サブリース契約の提供サービスの中には、賃貸管理会社が決まった額の賃料をオーナーに支払い、賃料保証を行っているものが多くあります。この場合、入居者が見つからない場合や入居者による滞納があった場合でも、オーナーは保証されただけの収入を得ることが可能です。

賃貸中の管理の手間が減る

賃貸経営には、入居者の募集から賃貸借契約の締結、家賃の回収、入居時の設備トラブル等、多くの賃貸管理業務が必要になります。賃貸管理サービスはこれらの業務を代行するサービスですが、特に賃貸管理会社が入居者の直接の借主になるサブリース契約を用いたサービスの場合は、管理業務のほとんどを賃貸管理会社の役割にできるものが一般的です。

また、賃貸管理会社が入居者にとっての貸主となるため、入居者との間で訴訟などが必要になった場合に賃貸管理会社が当事者として対応に当たることができます。

サービスを利用することで管理業務に掛かる手間や負担を大きく軽減できることはサブリース契約のメリットです。

サブリース契約のデメリット

サブリース契約のデメリットには、収入の安定というメリットと引き換えに、見込める最大収益が小さくなること、また、リスク軽減のための保証が契約を複雑化させてしまい、かえってリスクの見通しを悪くしてしまうことが考えられます。

入居者から支払われる家賃に対して、実際に得られる利益が小さくなる

サブリース契約では多くの管理業務を賃貸管理会社に任せることができますが、任せる管理業務が多いほど手数料などは高くなります。

また、賃料保証を行うサブリース契約では、オーナーが手厚い保証を受けられる契約内容になるほど賃貸管理会社が負うリスクは高くなります。このようなケースでは、賃貸管理会社はそのリスクに備えるため、リスク分を入居者が支払う家賃から保証料などの形で差し引き、残った金額をオーナーに支払うこととなります。

サブリース契約のサービスを利用して賃貸をする場合、「管理が楽」かつ「収支は安定しやすい」ですが、一般的な賃貸管理会社を利用するケースに比べると手数料や保証料といった支出は大きくなります。そのため、オーナーが得られる最終的な利益は小さくなりやすいことがサブリース契約のデメリットだと言えます。

特に、入居者不在時の空室期間の家賃までを保証するような場合は、賃貸管理会社が負うリスクも大きくなるため、保証のために支払う額(保証料等)も基本的には高額になります。

サービスに内包されたリスクを見極めるのが難しくなる

サブリース契約は、本来は入居者とオーナーの間で賃貸借契約を結ぶものを、あえて賃貸管理会社を間に挟んだ二つの賃貸借契約で行うことで、一部のリスクを間に立つ賃貸管理会社に肩代わりさせるものです。

オーナーにとっては賃貸管理会社との間で結ぶ契約にどういった項目が含まれているかが重要です。この契約の中には、賃貸管理会社が負うリスクが高くなりすぎるのを制限する内容や、賃貸管理会社が負うリスクの代わりに異なるリスクをオーナーに負ってもらうような内容が書かれていることがあります。

サービス毎にオーナーが「しなければならないこと」、オーナーが「できなくなること」のバランスが異なってきます。そのような状況下でオーナーはより良いサービスを見極めなければなりません。

これは賃貸管理サービス全般にも言えることですが、サブリース契約はサービスのバリエーションが豊富です。それらは総じて「決まった金額が保証されて安定的に入ってくる」等のシンプルなサービスであるかのように感じることが多いですが、実際には複雑な契約になりやすく、結果としてリスクの見落としやリスクに気が付かないといった事態が発生しやすいというデメリットがあります。

同じサブリース契約のサービスでも、長く続いているものであれば比較的安心できる部分もあるかと思いますが、新しくできたより斬新なサービスや、利用する上での分かりやすいうま味が大きく見えるサービスほど、契約するとどういう制限を受けることが考えられるのか、先々まで考えて慎重に検討した方が良さそうです。

例えば、サブリース契約の一種ではあるものの、単に転貸と呼ばれることが多いサービス、空室時の賃料保証までは伴わないサービスであれば、一般的な賃貸との差は小さくなります。一方で、一般的にサブリースと呼ばれる空室時の賃料支払保証を伴う賃貸管理サービスの場合では、賃貸管理会社がより高いリスクを負うことになるため、単純に保証する支払い額の大小だけでなく、様々な契約上の制限が設けられている場合も多くなります。当然保証される額が多くなるほど、一般的な賃貸管理サービスとの違いも大きくなりやすくなると考えられます。

以降は、空室時に賃料を保証することに伴って具体的にどのような内容が契約に盛り込まれ得るのか―前述したように、どこにどういう内容が契約上設けられるかはサービスごとに様々なことが考えられますが―ここでは少しだけ例を挙げてみます。

保証賃料の期限や支払い条件に関する制限

空室時にも一定の賃料の支払いを保証する賃貸管理サービスにおいて、入居者を決められずに空室が発生してしまうと、賃貸管理会社は収入がないままオーナーへの支払いを続けなければならず、収支が赤字となってしまいます。

オーナーへの支払いを保証している期間の中で、空室となる期間をより短くすれば、賃貸管理会社は通常の賃貸管理サービスを提供する以上の収益を保つことができます。賃貸管理会社が空室を埋められないリスクを抑制するための契約内容として、保証する額の見直しの機会を設けることや、空室期間のうち一部期間に保証の対象が限定されることが考えられます。

募集条件の設定や入居者決定の権利に関する制限

入居者から得られる賃料の設定を含めた様々な募集の条件や、入居希望者が現れた際の契約の可否といったものは、一般的な賃貸管理サービスではオーナーが決定権を持って判断する場合が多いですが、サブリースを用いたサービスでは異なる場合が多くなります。

空室期間は賃貸管理会社にとっての大きなリスクとなるため、入居者の募集と決定に関する運用のコントロールはとても重要であり、運用を全面的に、もしくはその大部分を賃貸管理会社に委ねる内容となっている場合が多いです。オーナーはこれによって賃貸管理がより楽になるということも言えますが、運用に何かしらの問題や望まぬ管理体制があったとしても、それを自由に変えられないということが考えられます。

一括借り上げの戸数や期間に関する制限

サブリースのサービスには、複数戸や長期間でないと利用できないものもあります。これは、賃貸管理会社が一定額の支払いを保証するにあたって、戸数が多いことや、期間が長いことによってリスクの分散が図れるためです。そのため、複数戸契約したうちの一部や長期間の契約を途中で解約する場合は、通常の賃貸管理サービスとは異なる制限が設けられていることが考えられます。

期待に見合うサービスであるかを見極めるのが困難

サブリース契約はオーナー側と賃貸管理会社の互いのリスクのバランスをとるために、複雑な契約となっているケースが多くなっています。サブリース契約を結ぶ時には、複雑な契約内容に盛り込まれた事項を一つ一つ丁寧に確認し、サービス内容と保証料等を比較したうえで期待に見合う、または保証料等に見合うサービスであるかどうかを精査しなければなりません。しかしながら、サービスの見極めには様々な知識や注意が必要となり、本当に自分が求めるサービスであるかどうかを判断することが難しくなっているという点はサブリース契約のデメリットでしょう。

サブリース契約利用時に注意したいこと

サブリース契約の利用にはメリットもありますが、デメリットもあります。デメリットも踏まえ、サブリース契約を利用する際には、次のような点を事前に確認しておきましょう。

賃料保証額と保証期間の確認

空室時の賃料保証を行うサブリース契約では、予め設定した賃料が保証されます。また、賃料保証の見直しが行われるケースも多いため、サブリース契約を締結する際には賃料保証額保証期間について、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。

広告費や原状回復費用、リフォーム費用の負担者の確認

入居者募集に必要な費用や退去時に必要となる原状回復費用等が、オーナー側の負担になるのか賃貸管理会社の負担になるのかなど、費用負担についても予め確認しておきましょう。

解約条件の確認

サービスによっては解約にあたって違約金が発生する場合もあるため、サブリース契約を解除したい場合の解約条件解約に必要な予告期間等も事前に確認しておきましょう。

まとめ

サブリース契約とは転貸借契約とも呼ばれ、オーナーと賃貸借契約を交わした賃借人がまた別の人に物件を貸し出す又貸しの契約です。サブリース契約では、オーナーと賃貸管理会社、賃貸管理会社と入居者が賃貸借契約を結ぶため、賃貸経営に関する管理は賃貸管理会社が行い、オーナーにかかる管理の手間を減らせるというメリットがあります。また、空室時の賃料保証を行っているサブリース契約も多く、その場合は入居者が見つからない場合であっても賃料の一部が保証されるため、安定した収益を得られます。

しかし、サブリース契約の内容は複雑な点も多く、賃料収入に関するリスクを減らせる一方で別のリスクを抱えてしまう可能性があります。得られる賃料保証や支払う保証料の額、賃料保証の期間等、契約前にはしっかりと契約内容を見極めることが大切です。

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