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公開日2012年12月15日/更新日2022年1月26日

日本とは違った欧米の休暇スタイル

日本の長期休暇といえば、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始が定番ですが、欧米では長期休暇のシーズンや期間が異なり、日本と欧米では「休暇」に対する考え方や文化にも違いがあります。

海外赴任や海外出張に出かける際、その違いを知っておくと、海外の文化に溶け込む一助となるはず。そこでここでは、欧米への海外赴任や海外出張に備えて、欧米での一般的な長期休暇を紹介します。

欧米の夏のバカンスは3~4週間。のんびりと休みを満喫

日本とは違った欧米の休暇スタイル

日本の企業などで働いていると「せっかくの有休休暇も未消化のまま越年……」ということも珍しくない話です。しかし、欧米では、有休休暇をフルに活用し、日本では考えられないような長期のバカンスを取得する人が少なくありません。その代表が、夏のバカンスです。

欧米の人たちは、毎年3~4週間もの夏のバカンスを大胆に取得し、長期にわたって仕事を離れて心身ともにリフレッシュします。海外旅行や自宅でのんびり、過ごし方は人それぞれですが、あくせくと予定を詰め込むのではなく、リゾート地に長期滞在したり、のんびりと本を読んで過ごしたり、「休むこと」を満喫するスタイルが主流といえるでしょう。

北米の冬前の風物詩、サンクスギビングデイ

夏のバカンスシーズンが終わると、北米で次に控えているのが、サンクスギビングデイ(感謝祭)という祝日です。アメリカでは11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日がサンクスギビングデイにあたり、前後の土曜日・日曜日とあわせて連休とし、州によっては金曜日も休日として4連休になるところもあります。

サンクスギビングデイでは、旅行などに出掛けるというよりも、家族や親戚と一緒に特別な食事を楽しむという過ごし方が一般的で、多くの家庭では、メインディッシュとして七面鳥の丸焼きが食卓を華やかに彩ります。

また、翌月にクリスマスを控えているアメリカでは、小売店の多くがクリスマスプレゼントの需要を狙って、サンクスギビングデイ翌日の金曜日から特別セールを実施します。そのため、この金曜日は、売上があがり黒字になることから、「ブラック・フライデー」とも呼ばれています。

冬はクリスマスシーズンに休むのが欧米スタイル

冬になると、日本では年末年始休暇に向けて師走の慌ただしさが風物詩となっていますが、欧米では一足早くクリスマス休暇が始まります。

ヨーロッパでは12月20日頃から休暇に入る人も少なくなく、その代わり年明け数日まで休みが続く日本と違い1月2日から仕事が始まります。また、アメリカでは12月25日と1月1日が祝日で、各々が有休休暇を組み合わせて休暇にするのが一般的な過ごし方とされています。

海外赴任とはいえ、休暇制度は企業それぞれに異なりますが、赴任先のこうした休暇の過ごし方をふまえておけば、季節ごとの楽しみがいっそう広がることでしょう。

世界の有給休暇消化率

ここまでは夏休みのバカンスや年末年始といった休日について取り上げてきましたが、有給休暇の取得日数も国によって異なりそうです。

世界最大級の総合旅行サイト・エクスペディアの日本語サイト、エクスペディア・ジャパンが行った2020年の調査によると、世界の有給消化率トップは、ドイツ、フランス、イギリス、イタリアの4ヵ国だそうです。ドイツとフランスは30日の支給日数に対して83%の消化率となっています。日本は調査対象となった16の国・地域の中で、17位の45%でした。

しかし、そうした有給休暇の消化率では最低水準と見られる日本も、2019年4月からは法律により有給休暇の取得が義務化されました。日本人労働者の有給消化率が、今後世界水準に近づいていくのか、「休暇」に対する価値観や考え方の違いから、なかなかそうはならないのか。海外へと赴いた際には、「休暇」について世界の労働者に尋ねてみるのも新たな発見があって面白そうです。

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