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公開日2013年6月26日/更新日2020年8月24日

アジア最後のフロンティア、ミャンマー

アジア経済を牽引する中国、インド、タイと国境を接し、天然資源も豊富なミャンマー。貿易やビジネスにおいて重要な拠点となり得る条件に恵まれながらも、長らく続いた軍事政権の影響によって、他の東南アジア諸国に比べ、経済の成長に遅れをとっていました。

しかし、2010年11月に総選挙が行われ、民政への移管が始まったことを機に、海外からの投資が活発化。「アジア最後のフロンティア」とも呼ばれ、日本企業も続々と進出し、日本人の海外赴任者も増えてきています。

日本車が人気を集め、店には日本の家電製品がずらり

アジア最後のフロンティア、ミャンマー

2020年12月、ミャンマー最大の都市・ヤンゴンでは、「ヤンゴン日本人商工会議所」の会員企業が433社にあります。日本企業のミャンマー進出はいっそう活気を帯びています。

街なかの家電小売店には日本製品がずらりと並び、通りには日本車の中古車の往来も目立つようになっています。水道、道路、通信網などのインフラ開発にも日本企業の誘致が進み、IT企業のオフショア開発の新たな拠点としても期待が寄せられています。

こうした渡航ニーズの高まりを受け、成田-ヤンゴン間の直行便も就航するなど、日本からミャンマーへの出張者や海外赴任者にとって、両国の距離はますます近づいているのです。

日本人とよく似た、温和で控えめな気質のミャンマー人

敬虔な仏教徒が多く、国民全体の識字率も高いミャンマー人。温和で控えめな気質だといわれ、目上の人を尊び、あまり自己主張をしたがらないという点では、日本人の気質にも共通する面があります。

真面目に仕事に取り組み、納期を守ってくれたり、上司の指示にもきちんと従ってくれるミャンマー人は、日本からの海外赴任者にとって、ともに働く仲間としても仕事がしやすいといわれています。

住宅環境やインフラが急成長に追い付いていない面も

ただ、「アジア最後のフロンティア」の開発に先手を打とうと、海外企業がこぞってミャンマーに参入する一方で、外国人を受け入れるホテルや住居、インフラ面の整備が追いついていない現状もあります

キャパシティが小さいため、ビジネスに利用される5つ星クラスのホテルでは宿泊料金が数倍にも跳ね上がり、外国人向けのサービスアパートメントの価格も軒並み急騰。電力の供給も追い付かず、停電に悩まされることも少なくないようです。インターネットや携帯電話などの通信環境についても状況は悪く、今後の課題にあげられています。

しかし、こうした課題が顕在化しているのは、経済の急成長の裏返しでもあります。今、アジアを見渡してみると、欧米や日本の進出が過渡期を迎える国が多いなか、ミャンマーのように今後の成長の可能性を秘めた国は、他にはほとんど見当たりません。

それこそ、「アジア最後のフロンティア」と呼ばれるゆえんであり、そのパイオニアとして、ミャンマーへ出張・赴任するやりがいや面白さは、今だからこそ味わえるものだともいえるのではないでしょうか。

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